第41回フェブラリーステークス
4歳以上 OP コース:1,600メートル(ダート・左)
2024年のフェブラリーステークスでは、ペプチドナイルが11番人気という低評価を覆し、見事な勝利を収めました。2着にはガイアフォースが入り、波乱の決着となりました。今年もこの2頭が出走予定で、昨年のリベンジマッチに注目が集まります。
また、海外G1を経験したデルマソトガケが久々に中央競馬へ登場。さらに、チャンピオンズカップ(G1)で好走したドゥラエレーデ、前哨戦を勝ち上がってきたサンデーファンデーやコスタノヴァといった実力馬も揃い、ハイレベルな一戦が期待されます。
フェブラリーSは、東京競馬場・ダート1600mで行われるJRAダートG1の開幕戦であり、マイル戦ながらスピードとパワーを兼ね備えた馬が求められます。
例年、ダート界のトップホースはサウジカップやドバイワールドカップを視野に入れるため、フェブラリーSには必ずしも最強メンバーが揃わないことも。しかし、今年は昨年のG1戦線を沸かせた実力馬たちが集結し、注目度の高いレースとなりそうです。
また、前走成績や血統も重要なポイント。近年はチャンピオンズC組や根岸S組が好走する傾向があり、特に東京ダート適性の高い馬に注目したいところです。
それでは、登録馬や有力馬の詳細をチェックしていきましょう。
特別登録23頭(出走可能16頭)
馬名 | 負担重量 | 想定 |
---|---|---|
アンモシエラ | 56 | 吉田豊 |
アーテルアストレア | 56 | 横山典弘 |
ウィリアムバローズ | 58 | 岩田望来 |
エンペラーワケア | 58 | 横山武史 |
ガイアフォース | 58 | 長岡禎仁 |
コスタノヴァ | 58 | ○○ |
サンデーファンデー | 58 | 鮫島克駿 |
サンライズジパング | 58 | 幸英明 |
タガノビューティー | 58 | 石橋脩 |
デルマソトガケ | 58 | 松若風馬 |
ドゥラエレーデ | 58 | 横山和生 |
ペプチドナイル | 58 | 藤岡佑介 |
ミッキーファイト | 58 | 戸崎圭太 |
ミトノオー | 58 | 田辺裕信 |
メイショウハリオ | 58 | 浜中俊 |
ヘリオス | 58 | 原優介 |
除外対象
馬名 | 負担重量 |
---|---|
サンライズホーク | 58 |
ペイシャエス | 58 |
セラフィックコール | 58 |
サントノーレ | 58 |
ヤマニンウルス | 58 |
サンライズフレイム | 58 |
キャリックアリード | 56 |
推定オッズ
馬名 | 推定オッズ | |
---|---|---|
1 | コスタノヴァ | 3.4 |
2 | ミッキーファイト | 4.3 |
3 | エンペラーワケア | 6.7 |
4 | ペプチドナイル | 9.6 |
5 | サンライズジパング | 15.8 |
6 | ドゥラエレーデ | 16.4 |
7 | サンデーファンデー | 20.9 |
8 | ガイアフォース | 25.3 |
9 | メイショウハリオ | 27.8 |
10 | アーテルアストレア | 28.6 |
11 | ウィリアムバローズ | 35.6 |
12 | タガノビューティー | 38.8 |
13 | アンモシエラ | 46.3 |
14 | ミトノオー | 69.1 |
15 | デルマソトガケ | 94.2 |
16 | ヘリオス | 137.2 |
今年のフェブラリーステークスは、ダート界の強豪たちが集結し、非常に見応えのあるレースとなりそうです。
まず、前哨戦の根岸ステークスを制したコスタノヴァは、東京ダート5戦5勝とコース適性は抜群で、勢いそのままにG1制覇を狙います。安定した先行力と勝負根性が持ち味で、G1の舞台でもその実力を発揮できるか注目されます。
ダート全連対の安定感が魅力のエンペラーワケアは、前走の武蔵野ステークスで重賞初制覇を飾り、充実期を迎えています。先行、差しと自在性があり、展開に左右されない強みがあります。G1の舞台で、更なるパフォーマンスの上積みが見込めるか期待されます。
次世代を担うミッキーファイトは、前走の名古屋大賞典で重賞初制覇を飾り、勢いに乗っています。先行力があり、安定した走りが持ち味です。G1の舞台で、古馬の強豪相手にどこまで通用するか注目されます。
昨年の覇者ペプチドナイルは、昨年のレースでは11番人気ながら勝利しており、コース適性は証明済みです。差し脚が持ち味で、展開が向けば連覇も十分に可能です。7歳という年齢で、衰えが出ていないか、また、近走の成績が安定していない点が課題となります。
芝G3を勝利しているガイアフォースは、ダートは今回で2戦目となります。前走のチャンピオンズカップは15着と大敗しており、ダート適性に疑問符も付きます。今回は、巻き返しを期しての参戦となります。ダート適性を見せてくれるか、また、G1の舞台でどこまで通用するか注目されます。
4歳馬のサンライズジパングは、前走のプロキオンステークスで2着に入っており、実力は確かです。先行力があり、安定した走りが持ち味です。G1の舞台で、古馬の強豪相手にどこまで通用するか注目されます。
5歳馬のドゥラエレーデは、前走のプロキオンステークスで3着に入っており、実力は確かです。差し脚が持ち味で、展開が向けば上位進出も可能です。G1の舞台で、どこまでパフォーマンスを上げられるか期待されます。
実績はメンバー上位のメイショウハリオとタガノビューティーは、ともに8歳馬です。昨年のJBCクラシックで2着に入ったメイショウハリオは、実力は健在です。追い込み脚質のタガノビューティーは、展開が嵌ればG1でも通用する力を持っています。2頭とも、年齢による衰えが出ていないかが課題となります。
佐賀記念でのデルマソトガケは5着という結果でした。この結果を踏まえ、フェブラリーステークスでの巻き返しに注目が集まります。
これらの実力伯仲のメンバーが集まり、今年のフェブラリーステークスは非常に見応えのあるレースとなりそうです。どの馬がダート王者の称号を手にするのか、注目しましょう。
フェブラリーSの傾向
フェブラリーステークス過去10年の傾向(2015年~2024年)
人気について
過去10年で1番人気は【4-2-2-2】と安定した成績を残しています。
しかし、2024年には11番人気のペプチドナイルが勝利するなど、人気薄の馬の激走も目立ちます。
平均配当も高めの水準であり、穴馬の好走も考慮する必要があるでしょう。
前走レースについて
前走レース別成績では、出走数の多い根岸ステークス組が【4-2-3-49】と中心になっています。
前走1800m組が6勝と過半数を占めています。
複勝率が高いのは川崎記念・東京大賞典組があげられます。
チャンピオンズC組も好走が目立ってきています。
脚質について
過去10年では、先行馬がやや有利な傾向にあります。
しかし、追い込み馬も展開次第では十分に勝利を狙えます。
前走上がり順位別成績(中央)は、前走上がり1位だった馬が【1.1.3.9】。18年ノンコノユメが勝利し、複勝率35.7%と優秀です。
前走上がり2位の馬は【2.3.1.8】で19年インティら2勝をあげ、複勝率42.9%と前走上がり1位の馬を上回っています。
枠順について
過去20年の枠順別成績では、外寄りの枠に入った馬の活躍が目を引きます。
具体的には、7~8枠が7勝を含む3着以内17頭をマークし、単勝・複勝回収率も100%超という素晴らしい結果を残しています。
また、6枠が勝率上位、5枠も複勝率トップと優秀な成績を収めています。
その他
距離短縮組が【8.8.8.57】で、連対率19.8%・複勝率29.6%と好成績をあげています。
対して、距離延長組は【2.2.2.64】と苦戦傾向にあります。
まとめ
フェブラリーステークスは、人気馬が安定している一方で、穴馬の好走も目立つレースです。
前走レースや脚質、枠順など、様々な要素を考慮して予想を組み立てる必要があるでしょう。
フェブラリーステークスの血統傾向
Mr. Prospector系の活躍
フェブラリーステークスでは、米国型のスピードとパワーを兼ね備えた血統が好成績を収めています。特に、Mr. Prospector系の血統が近年顕著な活躍を見せています。
- 2021年・2022年:カフェファラオ(父American Pharoah)が連覇を達成
- 2023年:レモンポップ(父Lemon Drop Kid)が優勝
- 2021年~2023年:3年連続でMr. Prospector系がワンツーフィニッシュ
- 2024年:ペプチドナイル(父キングカメハメハ)
過去10年で7勝を記録
Storm Catの血を持つ馬が強い
2019年~2023年の5年間で、Storm Catの血を持つ馬がすべて勝利を収めています。
- 2019年 インティ(父ケイムホーム)
- 2020年 モズアスコット(父Frankel)
- 2021・2022年 カフェファラオ(父American Pharoah)
- 2023年 レモンポップ(母父Giant’s Causeway)
特に「父または母父がStorm Cat系」の馬が勝率が高い。
Miswakiの血を引く馬の勢い
Miswakiの血を持つ馬も安定した成績を残しており、
- 2020年 モズアスコット(母父Hennessy)
- 2021年・2022年 カフェファラオ(母父More Than Ready)
が3年連続で優勝。
東京ダート1600mの特徴と血統適性
東京競馬場のダート1600mは、
- 直線が長く、末脚勝負になりやすい
- スピードに加えてスタミナも求められる
- 内枠有利の傾向あり(特に1~4枠)
- 先行・差しが有利(過去10年で逃げ馬の勝利は1回のみ)
このコースでは、米国型血統の影響が強く、特にStorm Cat系やMr. Prospector系が好成績を収めています。
2025年の注目血統・有力馬
キングカメハメハ系
近年はやや苦戦も、東京ダート実績のある産駒は警戒。
有力候補:ペプチドナイル(父キングカメハメハ)
サンデーサイレンス系
ダートG1での勝ち星は少ないが、近年好走例あり。
有力候補:タガノビューティー(母父スペシャルウィーク)
Mr. Prospector系×Storm Cat系の血統馬
過去の傾向から、該当馬がいれば要注目。
2025年の登録馬の中で該当する馬がいれば、重視したい。
まとめ
過去のフェブラリーステークスの血統傾向を考慮すると、
- Mr. Prospector系の血統が有利(過去10年で7勝)
- Storm Catの血を引く馬が好成績(2019~2023年に5連覇)