2021年4月24日(土曜)に行われる第18回福島牝馬ステークスの最終追い切り考察をまとめた記事です。
ヴィクトリアMの前哨戦。
今年は新潟で行われるので、より本番に直結しそうな印象があります。
各馬の追い切りを考察したあとに、全体のまとめで追い切り注目馬をご紹介しておりますので参考になれば幸いです。
各馬の追い切り考察
評価は【S/A/A-B/B/B-C/C/D】の7段階評価です。
評価について、詳しくはこちらをご覧ください。
発走時刻:15時25分
4歳以上OP コース:1,800メートル(芝・左 外)
アバルラータ【B】
53.4-38.4-24.6-12.3
単走強め。
ところどころ集中力を欠いたような走りをしていますが、真っ直ぐに前を向いている時の走りは良かったです。
時計判断となりますが、これまでのデキと変わらないところで仕上がっていると考えていいはず。
可もなく不可もなく仕上がっていると考えていいはずです。
アフランシール【B】
52.9-37.5-24.7-12.6
単走強め。
動き自体は悪くはありません。
もう少し首を上手に使って、可動域を広げて走れるといいかもしれませんが、これはこれでまとまっている印象は受けます。
最後はやや余力一杯となってしまいましたが、順調にきているでしょう。
前走と遜色ないところで仕上がっていると思いますので、上向いたところは感じません。
良くも悪くも前走まで。
アブレイズ【A】
51.0-37.2-24.0-12.0
単走強め。
2頭併せの馬と並列で走っているので、実質的には3頭併せのようになりました。
全体時計も優秀で、末の時計も良かったです。
淡々と走っていますが、集中力もあり、可動域なども問題ありません。
前走と比較しても、今回の方が明らかに良化しています。
前走時は、動きがバラバラでしたが、今回はまとまっています。
人気がないなら積極的に狙いたい1頭だと感じます。
ただ、前走の1.6秒差をひっくり返せるほどの上昇気配とも感じず、悩ましいところ。
クラヴァシュドール【B】
54.6-39.2-24.9-12.1
2頭併せ強め3馬身先着。
頭の位置が高く、可動域も狭い印象を受けます。
もう少し走りに力強さがあるといいかもしれません。
追い切りでは比較的動くタイプですが、今回は僚馬を振り切っています。
ただ、時計が良かったというわけではありませんので、僚馬が不甲斐ない動きをしたと考えるべきでしょう。
動き自体も、目立って良いところがあったというわけではありません。
3馬身差という内容ではありましたが、デキはこれまでと同じところで作られていると考えていいはずです。
サンクテュエール【B】
54.1-39.3-25.0-12.2
3頭併せ強め併入。
前走時は南Wを選択していましたが、今回は3頭併せ坂路を選択。
最終リハが固まっていない印象で、秋華賞は芝を選択、オークスは南Wと、どれが本命追い切りなのかは掴みづらいです。
今回、藤沢厩舎にしては運動負荷を掛けての内容で、その点では、仕上がりが甘いという部分があるのかもしれません。
デキはあまり変わりないとは思いますが、概ね、前走程度のデキできていると思います。
そこまで前向きに買える1頭ではありません。
シゲルピンクダイヤ【B】
53.8-39.0-25.1-12.4
単走強め。
脚捌きに力強さも感じるものの、ところどころでフワッとしてしまう部分が少し気持ちが悪い(馬が、ではなく、僕個人の心の収まりがです)。
時計的には、前走の愛知杯では、終始馬なりという点もありましたが、大幅に良化しています。
ただ、馬場差や運動負荷が違うので、素直に受け取ると危険かもしれません。
前走と比較すると、一息入れたことでリフレッシュ効果はあるかと思います。
その点では、注目すべき1頭なのかもしれませんが、追い切りの動きからはそこまで大差は感じません。
展開向けば。
ディアンドル【B】
54.8-39.1-24.9-12.5
2頭併せ馬なり併入。
進行方向に対して、右斜め前を見るような形となりました。
馬場が荒れている時間帯だったので、時計はこの程度も許容範囲としますが、やや悪い印象も受けます。
前走時の追い切り映像は、雪が降る中で視界が悪く、しっかりと馬体を確認できたのも最後の100M程度だけでした。
その100Mと比較しても、雰囲気などは特に変わり映えしません。
同様に、右斜めを向いていて、頭の位置も高い走りをしています。
馬場差を考慮すると、時計も遜色ないでしょう。
前走3着の走りを見せていますが、追い切りからは積極的に狙いたいという雰囲気は感じませんでした。
展開向けば。
ドナアトラエンテ【B-C】
5F68.0-52.4-38.5-1F13.2
2頭併せ馬なり半馬身差先着。
2頭共に内へと斜めに走っていて、真っ直ぐに走れていない点はマイナス評価です。
馬なりではありましたが、末の時計もやや見劣りするものとなりました。
前走時の映像と比較しても、前走の方が活気がありました。
動きなどを比較しても、今回の方が落ち着きすぎてて、それは悪い方向に出そうな印象です。
デキは前走の方が上だったのはないでしょうか。
パラスアテナ【B】
5F66.2-51.5-38.3-1F12.6
3頭併せ強め2馬身先着。
頭の位置が高く、スピード感こそ感じませんが、追われると素早く反応して2馬身差を付けるものとなりました。
ただ、最後まで頭の位置がやや高いのが気になりました。
直近の追い切り映像こそありませんが、秋華賞の時はまだ頭の位置が低かったです。
ただし、紫苑Sの時は集中力を欠いたように頭の位置が高くても2着にきています。
その点を考慮すると、特に問題がない印象も受けます。
考察が難しい馬ですが、紫苑Sから前走のアメジストSまで、変わりなくきているのではないかと思います。
その点で言えば、3頭併せを行って負荷を掛けてきた今回は、勝負度合いはある程度高そうかなと感じます。
デキ自体は、前走から悪くなったとは感じませんが、良くなったとも感じず。
良い意味で平行線というところでしょう。
フィリアプーラ【B】
5F68.9-53.1-39.5-1F12.4
2頭併せ内馬なり半馬身遅れ。
やや掛かりそうな雰囲気で直線へ。
一旦は1馬身程前に出ますが、僚馬の方が手応え良く最後は遅れる内容となりました。
時計的には問題ないと思いますが、脚捌き、特に後脚の動きにもう少し迫力が出てくるといいのかもしれません。
凡走を繰り返していますが、ここでも厳しいのではないかと思います。
展開が向いても、爆発的な末脚が発揮できるとも感じない追い切り。
もう少しメリハリがほしいところです。
ミスニューヨーク【B】
56.3-40.7-25.4-12.3
単走末強め。
時計を見ての通り、前半はゆったりと入って最後に負荷を掛けられたようになりました。
どこか淡々と消化しているだけの印象です。
こちらも馬場が荒れている時間帯だったので、その点では特に時計は気にする必要はないかと思います。
脚の運びなどは、秋華賞・エリ女の映像配信があったときと比較しても遜色ないところで仕上がっています。
全体時計の物足りなさが目立つ内容となりましたが、前走程度のデキで出走できる見込みです。
概ね、前走程度には仕上がっているでしょう。
パッとする部分が少ない追い切りでした。
ムジカ【B】
54.3-39.6-25.7-12.7
単走馬なり。
時計にあまり魅力を感じませんが、馬場が荒れている時間帯だったので、時計が遅くなるのは仕方がありません。
脚の回転などは問題なく前進気勢も感じるものの、若干、踏み込みが甘いというか、もう少し力強さがほしい。
直近の追い切り映像はありませんが、秋華賞の時と比較すると、逆に首の上げ下げなどは悪いですが、踏み込みの力強さというものは感じます。
もしかすると、今がリラックスして走れているという裏返しなのかもしれません。
どちらかというと不器用なタイプで、その点ではある程度の成長は感じます。
前走との比較となると時計判断となりますが、概ね、前走程度のデキはキープしているのではないかと見ています。
前走以上に仕上がっているとは感じませんので、3勝クラスで足踏みしている現状、やや厳しい印象も受けます。
ロザムール【B】
5F68.2-53.9-40.1-1F12.8
単走末強め。
運動負荷を馬なりか末強めか悩みましたが、末強めと表記しています。
前走時の最終リハの様子と、あまり変わらないと言えば変わらない印象です。
違う点をざっと挙げると、今回の方が頭の位置が高い・今回の方が真っ直ぐに走れている・今回の方が集中力がありそう、くらい。
右回り左回りと違う点がありますが、時計的にもあまり変化がありません。
頭の位置が高いのがやや気になるものの、集中力は今回の方が高いと判断できるだけに、概ね、前走程度の状態にはあるのではないかと思います。
中山金杯で4着の時の映像も見ましたが、暴れ馬のように左右にフラフラとしていました。
見方を変えると活気があるようにも見えるのですが、調教ですので、真っ直ぐに走れる馬を素直に評価したいところ。
レース毎に徐々に真っ直ぐに走れているものの、逆に、落ち着きすぎてるという感想も抱きます。
疲労が蓄積して、元気がないというパターンだと怖いのですが、時計的にはいつも通りのところですので、そこまで心配しなくても良さそうです。
福島牝馬Sの追い切りまとめと狙うべき馬
今回の追い切りを見て、前哨戦ということもあり、積極的に仕上げてきたという陣営は少ない印象でした。
ただ、前哨戦の狙い方としては、本番のG1レースでは難しくても、G3重賞クラスならば一発を狙う陣営がいることも事実です。
そういう陣営の馬を狙うことが、穴馬を狙う上では欠かせません。
今回の追い切りで、上昇気配を示したのは、【A】評価のアブレイズだけでした。
このまま、追い切りお薦め馬1頭目に指名します。
昨年のフラワーCを勝っていますが、成績からは早熟傾向と言われても仕方がありません。
ただ、デビューが遅かったことを勘定すると、早熟というわけでもなさそう。
愛知杯では4着と掲示板に食い込みましたが、中山牝馬Sでは12着と定位置に戻ってしまいました。
陣営としてもなんとかしたいという思いが強いのか、最終リハでも負荷を掛けてきました。
動きも良かったですし、前向きに働くならば、人気薄のここは狙い目だと思います。
追い切り2頭目にお薦めするのは、≪福追≫[最強]競馬ブログランキングへ。
今年は重賞で上位争いを繰り広げています。
同型の馬がいますので、すんなりと自分の競馬ができるかは難しく、また新潟を考えると買いづらい馬でもあります。
ただ、追い切りに関しては好調さを維持しているのが伝わる内容でした。
狙い目としては間違っていないでしょう。
3頭目にお薦めするのはミスニューヨーク。
3勝クラスを勝ち上がっての昇級馬だけに、意欲的な追い切りを消化してくれるともっと良かったですが、前走程度までとなりました。
ただ、他の馬も前走程度までかデキ落ちの内容だっただけに、浮上のきっかけとなるか。
小回りコースでの好走が目立つだけに、新潟を考えると怖い存在ではありますが、追い切り的には良かったと感じます。
以上が、福島牝馬ステークスの追い切り考察です。