11レース 発走時刻:15時45分
第72回東京新聞杯
4歳以上 OP コース:1,600メートル(芝・左)
東京新聞杯の最終追い切り評価を行った記事になります。各馬の考察後に全体まとめを行いっています。タイム情報や動画を観た所感を書いていますので、追い切り情報をお探しの方に参考になれば幸いです。
各馬の追い切り考察
評価は【S/A/A-B/B/B-C/C/D】の7段階評価です。
評価について、詳しくはこちらをご覧ください。
アオイクレアトール【B】
6F81.5-65.7-51.6-37.5-1F11.8
2頭併せ内強め1馬身先着。
2馬身から3馬身後方を追走して直線へ。直線入口で半馬身差まで迫ると、直線半ばで1馬身程前に出てそのままの体勢でした。
抜け出す時に僚馬の方を頻りに気にしていて、集中力という点ではマイナス評価。ただし、抜いてからさらにギアが入ったような走りをしていて、悪くはない走りをしていました。
重賞ではなくOP競走ならば十分にやれそうな雰囲気。重賞でもやれなくはないかなという印象は受けました。ただ、ある程度は厳しい内容となるのではないかと思います。上昇度が欲しかった。
ワールドバローズ【B】
53.5-39.0-25.4-12.1
2頭併せ馬なり3馬身先着。
馬なりでの内容で、時計もボチボチのところですので、この着差は僚馬の方が不甲斐ない動きをしていたと判断した方が良さそう。
ただ、内容が悪いわけではなく、しっかりと走れていました。僚馬を突き放す時もスムーズに走れていました。
明け4歳世代ですので注意は必要ですが、クラス慣れが必要なタイプでもあると思います。作りは前走程度までと見ていますが、いきなり重賞を勝つまでの仕事ができるのかというのは考えづらいか。悪くはない。
ディアンドル【B】
54.3-37.8-24.1-12.3
単走強め。
活気ある走りを見せていて、パッと観たところでは悪いところは感じず。
もう少し前脚が上がるようになると良さそうですが、近走の走りを見ているとこれがこの馬の普通というところ。
上昇気配がないわけではないのですが、その差は僅かというところで、前走のデキまでとします。この馬なりには動ける見込み。
マルターズディオサ【B】
6F84.6-68.5-54.6-39.2-1F12.2
2頭併せ内馬なり1馬身遅れ。
走りが軽い印象を受けました。直線入口で並走状態になりましたが、最後に徐々に遅れる形になりました。
負荷自体は馬なり+αというところで、馬なりと強めの中間程度の内容。僚馬も同じような負荷の具合でしたので、遅れたのはやや見劣りするものでした。
全体的に物足りなさを感じるところまで。前走程度では動ける見込みも、デキの上昇度はない。
トーラスジェミニ【B】
5F71.2-55.3-39.6-1F12.0
2頭併せ内末強め併入。
やや掛かりそうな雰囲気を醸し出しながらコーナーを回ってきていました。我慢は出来ているでしょう。
最後は僚馬に鞭が飛ぶ中、やや追われた形で併入と見た目的には上々の内容でした。
もう少し前進気勢を見せてくれても良かったのですが、手綱を緩められてからの動きが今一つの印象です。
デキ自体は前走程度までとしています。
ファインルージュ【B-C】
6F85.5-68.9-53.7-38.8-1F11.6
3頭併せ中強め1頭併入、1頭半馬身先着。
逆光の為分かりづらいものの、気持ちよく走れていると感じます。若干、硬さがあるようにも見受けられましたが、それでも時計を見る限りでは問題ない範囲でしょう。
4歳の冬の段階でここまで走れているのですから、春以降はさらに良くなりそう。
デキは秋の2戦と比較すると落ちる印象も、そこまで大幅な下落ということはなさそうです。
ケイデンスコール【B】
51.4-37.5-24.1-11.9
単走強め。
左右にブレブレで走っていて集中力はなさそう。
それでも追われてからは真っ直ぐに走れているので、反応自体はしているものと判断して良さそうです。
昨年秋の成績を考慮すると、今回は斤量59kgを背負うことをも加味してさすがに厳しいのでは。
追い切りの雰囲気を考えてもプラス材料に乏しく、善戦以上の活躍は厳しいのでは。デキは相変わらず。
ドナアトラエンテ【B】
5F67.2-51.5-37.3-1F12.0
2頭併せ内馬なり半馬身遅れ。
コース3分4分を通過していますので、これでも時計は遅く感じてしまいます。馬なりだということを考慮してもです。
もう少しメリハリのある動きを見せて欲しかったです。
ディープインパクト産駒の牝馬ですので、一度枯れてしまうと立て直せずに引退まで行くことがありますので、この馬も例外なくその道を進みそう。昨年の春の頃と比較しても、1つ2つ足りない印象です。
前走は負けすぎの印象も、デキで言えば変わらない範囲。ただ、府中牝馬Sの4着とも変わりありませんので、そこまで深く考える必要はないかと思います。
カラテ【B】
52.3-37.4-24.4-12.1
単走強め。
淡々と走っていますが、しっかりとした脚捌きを披露。
ただ、もう少し迫力が増さるといいかもしれませんが、現在の追い切りの雰囲気を観て悪いということはないでしょう。
前走比較で悪いということはありませんので、デキはキープと評価したい。
エイシンチラー【B】
54.6-39.6-24.8-12.1
単走馬なり。
しっかりと前を向いて走れていました。全体的に悪い部分は見当たりませんでした。
一方で、雰囲気はやや乏しい印象を受けます。もう1つ2つ上がありそうな気配も。
久々を使われたことを考慮すると、前走以上に期待してしまいますが、前走程度までと評価したい。
イルーシヴパンサー【B】
6F83.2-66.8-51.7-37.7-1F11.7
2頭併せ内馬なり半馬身先着。
僚馬の後方4馬身後方を追走し直線へ。直線入ったところでも3馬身程度後方を追走していました。。
そこから加速を見せて僚馬を捕らえると、クビ差から半馬身差を保ったところでゴールというところでした。
捕えてからの伸びは今一つ。もう少ししっかりと1馬身程度離しても良かったのではないかと思いました。そのくらい手応えが良かったものの、最後は鈍ったとも言えるところ。
連勝の勢いは感じる走りを披露。前走以上とは言い難いものの、前走程度には動けるのでは。
ヴェロックス【B】
53.2-38.6-24.6-12.2
単走末一杯。
残り1ハロンのところから徐々に負荷を掛けられ、最後はしっかりと追われる形になりました。
近走の成績を考慮すると、この内容でもこの馬にしてみれば上々の内容と言えそうです。
特に悪いところは感じませんでしたが上昇度が欲しい。
ホウオウアマゾン【B】
6F84.1-68.0-52.7-37.0-1F11.4
2頭併せ内馬なり1馬身先着。
2頭併せではありますが、すぐ後ろで2頭併せを行う僚馬達がいましたので、足音は聞こえていると思います。
2馬身から4馬身後方を追走。直線入ったところで徐々に追いついて、最後の100M程で前に出ることができました。
アーリントンC以来の重賞制覇へ向けて視界は良好。雰囲気一つ落ちた印象は受けましたが、ガタっと落ちたわけではなさそう。
今回はデキ落ちとまでは評価せず。悪くはない。
カテドラル【B】
52.1-37.8-24.5-12.2
単走強め。
加齢とともにピッチ寄りの走りになってきた印象を受けます。後脚の踏み込みが甘い印象は受けます。
京成杯AHを優勝するなど、まだまだマイル路線で主役級の存在です。
マイルCSと比較すると、デキとしては特に変わり映えはしない範囲。一息入れたので、精神的なリフレッシュ効果はありそうにも思いました。
デキはG1の時と仕上がりは変わりないと思いますので、ある意味では勝負度合いは高いと判断していいでしょう。
カレンシュトラウス【B】
51.7-37.6-24.3-12.0
単走一杯。
しっかりと負荷を掛けられると、最後はグイグイと進んでいきました。
若干、体重が乗っていないような走りにも見受けられましたが、追われてからはしっかりと重心を低くして走れていました。問題ない走りをしていました。
前走の京成杯AHと比較すると、特に変わり映えはしない印象を受けました。大きな成長はないかと思いますが、デキは変わりないところで仕上がっていると思います。
前走のデキが悪いと感じませんでしたので、仕上がり以外のところに敗因があるとすると考えているならば、前走で切るのは早計とも言えそうです。悪くはない。
追い切りまとめ
今回の追い切りで、上昇気配を示した馬は不在でした。
前走のデキキープとした【B】評価の中では、ワールドバローズ・エイシンチラー・イルーシヴパンサー・ホウオウアマゾン・カテドラルの5頭には要注目。
【B-C】評価ではあるものの、ファインルージュもこのデキならば善戦以上の仕上がりに期待。
今回は上記の6頭に注目しておきたい追い切り内容でした。
それでは推奨馬を発表します。
紫苑Sでは5人気を大きく裏切る14着。しかし、自己条件に戻った若潮Sで0.1秒差で退けて勝ち星。オープン入り直後ですが、ここで善戦以上の活躍に期待が持てそう。
クラス慣れが必要なように感じますが、連を外さない安定感がある。唯一の連を外したのはアーリントンCと重賞だった。着実に力を付けており、その中での前走のデキキープならば面白いはず。
今回はさすがにデキ落ちの印象も、このメンバーならば善戦以上の活躍に期待。ただ、次走以降の方が狙い目なのは間違いない。
以上、東京新聞杯の追い切り考察でした。