11月7日(日)に行われるアル共杯の最終追い切り考察について書いた記事です。
オーソリティは、3頭併せで最後は遅れる形となりました。掛かっているような素振りを見せており、ここを使って状態が上がると考えます。
各馬の考察後に、全体のまとめで推奨馬を4頭ピックアップしています。最後までご覧になっていただけると幸いです。
実験的ではありますが、追い切り簡易表を作りましたので、ダウンロードするなりにしてからご利用ください。
アル共杯の各馬の追い切り考察
評価は【S/A/A-B/B/B-C/C/D】の7段階評価です。
評価について、詳しくはこちらをご覧ください。
アイアンバローズ【C】
53.4-38.4-25.2-12.6
単走末強め。
頭の位置が高く、それに伴いスピード感はあまりなく。やや太め感も感じるだけに、その点も気になる部分。
10/10の京都大賞典に出走しており、中3週での出走。その為、内容的にはこのくらいでもと思いますが、前走と比較すると上昇気配というのはまずないでしょう。
全体的にはデキ落ち感が漂うので、2走ボケの可能性も高いかと思います。12着から巻き返しを狙う立場ですが、クラス慣れが必要なのかもしれません。
アイスバブル【B】
6F83.4-68.2-53.1-38.7-1F12.3
2頭併せ内馬なり1馬身半先着。
淡々とではありますが、しっかりと走れていると思います。
直線向いてから促されると首を上手に使って走れています。前進気勢も見せていますので、仕上がりが甘いなどといったことは感じません。
前脚をやや叩きつけるような脚の動きをしていて、その点がやや気になる。タフな場面でその能力を発揮できそう。
函館記念2着、札幌記念で7着も0.8秒差の7着という結果からも、その傾向は強いかと思います。前走の丹頂Sは案外ではありましたが、0.3秒差ならば惜しいという見方も。
一息入りましたが、デキ自体は落ちてはないと思います。あとはメンバーと馬場が味方してくれるか。
アドマイヤアルバ【B】
54.1-39.4-25.4-12.8
単走末強め。
前走時の映像が欲しかったのですが、前走は映像配信がありませんでした。
1週前は3頭併せでしっかりと追われて鋭い伸びを見せていました。この動きがいつものことなのかがよく分かっていません。
当週追いですが、単走で末を動かしてという内容でした。
時計判断だと、いつも通りの内容というところでの出走です。
1週前の動きが良かっただけに、その点ではやや気になるものの、現時点では悪くはない程度の評価にしておいて、仮にここで結果を残したのであれば1週前の映像を覚えておいて、次走の考察に繋げたいと思います。
前走以下ということはなく、悪くはない。
アンティシペイト【B】
5F66.5-51.8-37.3-1F11.8
3頭併せ中馬なり1頭併入、1頭1馬身先着。
僚馬の間を、しっかりと走れています。掛かるような素振りもなく、淡々と走れているのは前向きに評価できる。
この馬の映像がここまでないので、これが普通の動きなのかは少々分かりづらい部分はあるものの、時計判断だと特に変わりはない印象。
この馬のローテーションがやや気になるものの、この一息入れた後も順調に来ていると思います。4歳秋ですから、まだまだ走ってくれそうです。
オーソリティ【C】
6F85.5-69.2-53.6-38.5-1F11.6
3頭併せ内末強め半馬身遅れ。
最終追い切りでは遅れる形となってしまいました。動き等は悪くはないと思いますが、負荷の掛け方がどうなのかなと感じます。
1週前は2頭併せで南Wを走り、その時も脚色では劣るようなところがありました。
この馬、今年の春に全治半年の骨折の怪我を負ったのですが、丁度半年での復帰。走りを見てもさすがに急仕上げ感は否めない印象。骨折による能力の下落も考えられるだけに、なぜここまで焦って復帰を急いだのかは分かりません。思ったよりも骨折の程度が軽かったというのであればそれでいいのですが、全治半年以上を要する見込みというニュースが出ていましたので、その点が気になります。
追い切りの時計を見ていても、悪くはないけれど、どこか様子見をしているような状況ではないかと思う節がありますので、その点も含めてデキ落ち評価としておきます。状態が上がり切れていない。
ディアマンミノル【A-B】
6F81.9-65.4-50.7-38.2-1F12.2
2頭併せ外末一杯2馬身先着。
外々を周り全体81.9秒ですので、時計的には申し分ない動きを披露。最後は鞭が入って、さらに応える走りをみせてくれました。
若干ですが、太目残りの印象を受けるので、その点で最後までびっしりと追われたのかなと感じる部分はあります。
前走時もしっかりと追い切りで動いて京都大賞典で4着でした。その時と比べると、時計的にはあまり変わりはないものの、今回の方がより集中度が増した印象です。
強めと一杯の強度の違いはたしかにありますが、今回の方が同じような時計でもスピード感があり、上体をより低くして走れていました。
デキは上がったと評価します。もう少し明確に上がってほしかったという部分はありますが、本番を見据えてというよりも、まずはここを勝ちに来たという追い切りでした。
トーセンカンビーナ【B】
6F84.8-68.5-53.8-38.6-1F12.6
3頭併せ内末馬なり半馬身遅れ。
遅れる内容でしたが、馬なりでの内容ですので時計優先という形になりました。
それよりも覇気がないのが気になります。状態は上がりきれていないのではないかと読みます。長い休養後に1戦使われただけですので、ここを使ってからさらに良くなりそう。
フライライクバード【B】
6F82.7-66.1-51.1-37.3-1F12.2
単走末強め。
素直に走れていると思います。悪い部分は特にありませんでした。
欲を言えば動きにもう少しメリハリが欲しかったです。馬なりから促される形で最後は運動負荷を強められましたが、それに応えているかは疑問が残るものでした。
時計は決して悪くはなく、全体82.7秒で走り切れていますので、具合が悪いとかはないと思います。
この馬としては地力は出せるのでは。G2でなく、来年の年明けの重賞か、夏のG3ハンデ戦辺りで活躍できそうな気配。もう少し力強い走りを見せてほしい。
ボスジラ【B】
52.5-37.5-24.3-12.4
2頭併せ強め半馬身遅れ。
活気のある走りで、前進気勢も見せています。
ただ、最後はずるずると後退していくような形になりました。
時計自体は決して悪くはないものの、動きにやや硬さが見られます。もうもう少し柔軟性の高い走りを見せてほしかったです。ディープインパクト産駒だけに、5歳秋で上昇してくるというのは考えづらいですが、この馬もその血統の通りなのかなと感じる部分はあります。
マイネルウィルトス【A-B】
6F81.6-65.1-50.0-36.8-1F12.0
2頭併せ内末強め4馬身先着。
4馬身先着は無視していいと思います。僚馬が途中で脱落する形で後退。不甲斐ない動きを見せていたので、逆に最後まで併せられなかった点を疑問視したい。
前走と比較すると、今回の方が力強く駆け抜けている印象は受けました。前走は函館芝での単走追いでしたが、その時は馬なりで簡単に仕上げられていた感じを受けます。
仕上がり的には今回の方が良いと思いますので、あとはこのメンバーでどこまでやれるのか。チャンスはありそう。
レクセランス【B】
55.1-39.3-24.9-12.3
単走強め。
残り300Mの地点から徐々に負荷を強められていきます。
ただ、最後まで首の位置が高く、末12.3秒ではありましたが、あまりスピード感はありませんでした。
ここまでうまくローテーションを消化できずに来ています。その点含めても、ここを使って状態が上がっていきそうな気がします。
昨年の菊花賞と今年の日経新春杯の追い切りの様子と結果から考えても、まずはOPクラス慣れが必要なのかもしれません。
ロードマイウェイ【B】
53.6-39.1-25.8-12.9
単走馬なり。
頭の位置が高い走り。重心が高く前脚の踏み込みが甘いのでそれが時計に繋がっていない。馬なり表記も少しは促されていたが、反応している気配はなし。
前走の映像が配信されていないので分かりませんが、これでも京都大賞典5着ならば問題ないと思います。追い切りでは動かずに本番に行くとしっかりと走る馬も多いですから、その点では、前走の映像が見たかったです。
ただ、この内容でメンバーが強化された今回で好走できるかというと、僕の見立てでは疑問視したい。厳しいのでは。
木曜追い切り
ゴースト【B】
5F67.1-52.1-38.4-1F12.0
単走馬なり。
馬なりではあるものの、集中力高い走り。スムーズに脚を出せている点も含めて、状態が悪いということはないでしょう。
それ以上に特筆すべきポイントも見当たらず。デキは平行線で来ていると思います。この馬の地力は出せそうです。
サトノソルタス【B】
5F69.5-54.5-39.7-1F12.0
2頭併せ外馬なり併入。
特に悪い部分は見当たらず。馬場が荒れている時間帯ということもあって時計は出ていませんが、しっかりと走れていると感じます。
もう少し力強さが出ても良さそうですが、この馬は過去の映像を観ても軽い走りをしていますので、その点では変わりはないと考えるべきでしょう。
デキはいつも通りのところまで。
アル共杯の追い切りまとめと推奨馬
今回の追い切りで上昇気配を示したのは、【A-B】評価のディアマンミノル・マイネルウィルトスの2頭でした。
【B】評価の中では、アイスバブル・アドマイヤアルバ・アンティシペイト・フライライクバードの4頭は前向きに見ています。
上記の合計6頭には要注目といったところで今回の推奨馬です。
札幌記念8着、京都大賞典4着とクラスに慣れてきた印象。今回は叩かれて状態は上向いたところでの重賞だけにチャンスはある。
札幌記念4着でソダシとは0.4秒差とあと少しのところまで迫った。そこから今回は上昇気配を示しているのであれば狙い目。人気がどこまで出るかは分からないものの、伏兵候補上位。
今年の函館記念で2着の実績。そのレースの勝ち馬トーセンスーリヤは続く新潟記念で2着、天秋で15着という結果。G1ではさすがに厳しいと感じるが、アイスバブルもG2まではならば善戦できそう。
不安点はアル共杯2年連続2桁着順と、秋以降に調子を落とすタイプであること。ここでいきなりの爆発は厳しいかもしれないが、有力馬のデキが今一つの今回は浮上できそう。
こちらも、有力馬がデキ落ちとなっている今回はチャンスがある。追い切りの動きは当週追いは今一つの印象も、1週前の映像は良かった。前走使われた上積みに期待して。