第170回天皇賞(秋)
3歳以上 OP コース:2,000メートル(芝・左)
天皇賞・秋の最終追い切り評価をまとめました。
ドウデュースは、最終はポリトラックを選択。2頭併せで軽快に走っている姿が印象的でした。
一方の人気馬、リバティアイランドは、CWで単走追い。ラストは11.3秒で駆け抜けて、こちらも調子が良さそうに感じました。
秋の大一番に向けて大事な初戦を迎えるメンバーも多く、どこまで仕上げているのかという点は大事に考察しています。
少しでもみなさんの参考になれば幸いです。
天皇賞・秋の各場の追い切り考察
ベラジオオペラ【B】
6F85.0-5F69.3-4F53.5-3F37.2-1F11.3
2頭併せ内馬なり併入。
カメラの角度的に少し遅れていたかかもしれません。
少し我慢が効いていないようにも感じましたが、直線入り口までは1馬身から半馬身ほど後方を追走。直線入ってからもゴーサインは全く出ていない中で、やや暴走気味に僚馬よりも先に出てしまうような形になってしまいました。
もう少し落ち着きがある中で走ってくれるとよかったですが、見た目的にはマイナス評価したくなります。
1週前はCWを2頭併せ。その時は7F96.7-3F35.6-1F11.1という好時計をマーク。追われてからの俊敏さも感じて、僚馬も突き放しているだけに見た目もよかったです。
ただ、宝塚記念では坂路追いで最終リハを終えていただけに、今回の調整で前走のような走りができるのかは未知数。結果を出したローテーションで見てみたかったというのが本音。
マテンロウスカイ【A-B】
51.8-37.4-24.3-12.4
2頭併せ強め1馬身遅れ。
僚馬に後れをとったのは単純にマイナス評価。
前走時よりも時計をだいぶ縮めてきたものの、雰囲気は前走のほうが活気があったとも映るだけに、この最終リハの動きだけでは疑問。
1週間前は坂路で全体55.2秒と、ややゆったりとした入りからのスタート。ラストも12.6秒と、見た目以上に出ていない印象は受けました。
坂路でよく見せるタイプではないものの、最終リハの時計だけを見ると、昨年のメイS3着、エプソムCで3着に入ったときと同程度のデキだと判断してもよさそうなだけに、前走と比較すると上昇気配も視野にしたい1頭です。
ステラヴェローチェ【A-B】
52.2-37.2-24.2-12.2
単走馬なり。
前に単走で走る馬がいたため、まっすぐに走れていはいません。それでも、許容範囲でしょう。
見せ鞭こそあったものの、全体的には馬也の範疇でした。
活気もありましたし、時計も悪くはない範囲。全体的には可もなく不可もなくといったところ。
1週前はCWで単走追い。ベロを出して走っているため、集中力という点ではマイナス評価。
しかし、しっかりと追われるとラスト11.1秒で駆け抜けています。しっかりと作られている印象を受ける内容でした。
タスティエーラ【B】
6F82.8-5F66.3-4F51.33F36.8-1F11.4
2頭併せ内馬なり2頭併せ1馬身遅れ。
軽快に走れているものの、僚馬のダノンベルーガに遅れる内容で地味に映ります。
1週前は明らかに我慢が効かない走りをしていて、掛かりながらの追い切り。
最後のところだけ追われてからの反応は良かったものの、全体的には評価が難しい内容となりました。
もう少しメリハリのある走りをしてほしかったです。
ノースブリッジ【B】
4F54.9-3F39.6-1F11.9
単走馬なり。
短い距離でさらっとやった程度の内容。最終リハ自体は先週行ったような形です。
その1週前は、美浦Wで単走追い。やや掛かり気味でコーナー部分を回ってきます。
単走扱いですが、前に馬がいたため併せるような形になりました。
叩きつけるような走りをしていることから、スピードはあまり出ていないように感じましたが、ラスト11.2秒で駆け抜けています。
ただ、前後のバランスが悪い印象を受けるため、そのあたりがやや心配材料。
デキとしては札幌記念を勝った時と同じ程度と見ていいでしょう。キープはできていると感じました。
ソールオリエンス【B】
6F81.9-5F66.7-4F51.8-3F37.1-1F11.3
2頭併せ内馬なり併入。
最後は少し動かされていましたが、馬なりの範疇という印象を受けました。
3馬身ほど後方を追走してコーナー部分を回ってきます。
直線入り口でも半馬身ほど後方を追走しますが、ラストラストで併入に持ち込んで逆転したかという状況です。
リズムは悪くはないと思いますが、僚馬を気にしながらの走りで、まっすぐに前を見ていなかったのは減点対象。
1週前も美浦Wで2頭併せ。最後は10.9秒という猛時計を刻んでの追い切りで、状態の良さを感じます。全体6Fという時計ではあるものの、ゴール後も追われる内容でしたので、もう少し長い距離を走っています。
良い意味でも悪い意味でも、デキに変化はなさそう。秋初戦から好走以上の走りに期待が持てます。
ドウデュース【B】
6F81.15F65.0-4F50.5-3F37.3-1F11.2
2頭併せ内馬なりアタマ差遅れ。
走りは活気を感じるものの、デキとしてはどうでしょうか。やや微妙にも映ります。
前走の最終リハは、芝で2頭併せ。その時と比較すると今回のほうがデキがよさそうにも感じます。
1週前はCWを3頭併せで最後は強めに追われて、ラスト1F11.0秒で駆け抜けました。僚馬を早々に置き去りにする内容で、1週前の雰囲気はとてもよく感じました。
最終リハを緩く終えるのはいつものことなだけ。デキ自体はいつも通りに仕上がっているのでは。
キングズパレス【B】
6F83.0-566.2-4F51.3-3F37.2-1F11.3
2頭併せ内末強め半馬身先着。
リズムよく走れていたものの、可もなく不可もなくという内容でした。
1週間前の内容も悪くはなく、リズムよく走れていました。ただ、若干バランスが悪いようにも感じるところも。
デキは前走程度と判断したいと思います。
ホウオウビスケッツ【A-B】
6F82.8-5F66.1-4F51.5-3F36.8-1F11.4
2頭併せ内末強め1馬身先着。
デキ自体は前走よりも今回のほうがよさそうな印象を受けます。メリハリがある走りをしていて、加速もスムーズに感じます。
ただ、1週前は単走で馬なりの内容も、さすがに時計が掛かりすぎている印象を受ける。毎日王冠を使われてからのため、最終リハだけを動かしたという感じではあるものの、落差がある内容で評価が難しい。
前走以上ではあるものの、明らかに今回が上というのは言い切れないところ。
ダノンベルーガ【B】※
6F83.5-5F66.9-4F51.9-3F37.0-1F11.5
※昨年のジャパンCと比較して
2頭併せ外末強め1馬身先着。
タスティエーラとの併せ馬。馬格があるため、バランスが悪く見えてしまうものの、走りはどっしりとしている印象も受けます。
1週前も同じ僚馬との併せ馬。掛かる相手を尻目に、早々に追われるものの、最後はタスティエーラと併入という内容でした。
1週前の内容を見ると、やや太めが残るため、長い距離を追われたのかなと感じます。ただ、最終リハではしっかりと作られている印象も受けます。
もう1本、消化したらもう少し上向いたのではないかと思いますが、デキとしてはジャパンC6着のときとあまり変わらない範囲では。昨年4着からの前進できるかどうか。
ジャスティンパレス【B】
52.8-37.8-24.7-12.3
単走馬なり。
追えばもっと走りそうという雰囲気は感じず。ただ、この馬はいつもこのような追い切りでレースに向かうため、さほど気にしなくてよさそうです。
1週前は僚馬と併せて坂路を53.7秒、末12.0秒で駆け抜けています。しっかりと追われた割には、併入までという内容でどうか。
デキ自体は決して悪くはないと思うものの、あまりよく見せないタイプなだけに評価が難しい。
前走程度までと評したい。
リバティアイランド【B】※
6F85.5F-69.4-4F53.7-3F37.9-1F11.3
※前走ジャパンCと比較して
単走馬なり。
全体85.5秒ということからも、ゆったりと入って、最後にさらっとやった程度まで。最終リハからは特に感じるものはありません。
ただ、1週前は2頭併せでCWを走り、6F80.2秒と好時計をマーク。末の時計も10.8秒ならば十分に走っています。
1週前が実質的な最終リハで、その内容は十分。三冠牝馬の地力は十分に見せられる。
シルトホルン【A-B】
6F82.2-5F65.9-4F50.8-3F36.9-1F11.4
単走強め。
表記は単走扱いですが、前に2頭を置いて、最後は併せる形になってのもの。その為、本来の希望した追い切りとなっているのかは微妙。
前走毎日王冠と比較すると、今回のほうがデキがよさそうな印象。4歳秋となり本格化も見えてくるだけの迫力ある追い切りを披露。
十分に地力は発揮できるでしょう。
レーベンスティール【B-C】
6F77.5-5F62.8-4F48.7-3F35.4-1F11.4
2頭併せ内強め併入。
やや掛かりながらコーナー部分を追走。時計はいいですが、コース五分を通っての内容だけに過信は禁物。
最後は外を走る僚馬の方が優勢の脚色だけに、正直、ちぐはぐな印象を強く映った。
1週前も僚馬を外にWを併せて、ラストは11.2秒で駆け抜けていました。その時も僚馬に突き放されそうになる中で、最後は巻き返して先着。ここでもちぐはぐな印象は強く受けました。
前走のオールカマーでは、最終リハではスムーズな加速を見せていただけに、その点ではやや地味に映ります。時計的には変わらない範囲ですが、デキは良くてキープ。もしかしたらデキ落ちも視野に検討を行いたい。
ニシノレヴナント【B】
6F82.8-5F66.5-4F51.6-3F37.2-1F11.4
2頭併せ内馬なり併入。
馬なりから強めという内容でしたが、馬なりと表記しています。
デキ自体は悪くはない範囲。この馬の地力は引き出せるのでは。
ただ、今回のメンバーを考えると、明らかな上昇気配は示してほしかったというのが本音。
追い切りまとめ
各馬の追い切りを評価していきました。
今回の追い切りで上昇気配を示したのは、【A-B】評価のマテンロウスカイ・ステラヴェローチェ・ホウオウビスケッツ・シルトホルンの4頭でした。
有力馬が占める【B】評価でいえば、ソールオリエンスとリバティアイランドの2頭は高評価をつけなければいけない内容を消化していました。
ドウデュースはどうでしょうか。正直、僕は追い切りを見て疑っています。調教番長で名を馳せたものの、”迫力”が消えてしまったような印象は受けます。その点でいえば、今回は狙いたい馬も多いため、そこを中心に推奨していきたいと思います。
1頭目:リバティアイランド
推奨馬1頭目は、ここは断然のリバティアイランド。若干、飛ばしすぎている印象も受けますが、1週前の内容が強烈でした。
ここは明らかに好仕上がりで、G1勝利数の上積みに期待が持てます。
2頭目:アノ馬
ソールオリエンスでした。
3頭目:ホウオウビスケッツ
追い切りの内容は良かっただけに、ここは期待したい存在。
4頭目:シルトホルン
本格化の兆しか!?と思うほど、デキは良く映りました。断然というわけではないので4番手評価までですが、追い切りの雰囲気は良かっただけにどこまで前進できるか。
天皇賞・秋の馬連とワイド予想
それでは最後に馬連とワイドの予想を公開して終わりたいと思います。
簡単なデータは天皇賞・秋の出走予定馬情報に記載していますが、馬番10番よりも外に入ると未勝利というデータがあることから、リバティアイランドの取捨に迷う。
ただ、連は外さないのではないかというところから、やはり1頭目はリバティアイランドにしたい。
今回は追い切り1頭目2頭目で勝負してもオッズ的には十分においしいところ。
そのため、今年の天皇賞・秋の馬連とワイド予想は、リバティアイランドと人気ブログ推奨馬を選びたいと思います。
みなさんの馬券の参考になれば幸いです。