11レース 発走時刻:15時35分
第39回東海テレビ杯東海ステークス
4歳以上 OP コース:1,800メートル(ダート・左)
1月23日に実施される東海Sの最終追い切り考察について記載しています。各馬の追い切り考察を行った後に、全体のまとめと推奨馬を発表しています。追い切りの評価を集めている方向けに書いています。馬券の参考になれば幸いです。
東海Sの各馬の追い切り考察
評価は【S/A/A-B/B/B-C/C/D】の7段階評価です。
評価について、詳しくはこちらをご覧ください。
アイオライト【B】
53.6-39.4-26.0-12.6
単走強め。
しっかりとした脚捌きで走れていて、好感が持てる内容でした。時計の根拠がやや乏しい印象も受けますが、前走、前々走と時計ボチボチで好走していますので、特に気にしなくても良さそうです。
活気があり前進気勢を見せています。坂路を中心に乗り込まれていますが、それで結果が伴ってきているので、このパターンを続けるのは良いことだと思います。
悪くはない走りをしていますので、後は重賞でどこまで前進できるか。
オーヴェルニュ【B-C】
6F84.8-68.1-52.4-37.4-1F11.7
単走末強め。
やや掛かりそうな雰囲気を出しながらコーナーを回ってきます。
直線向いてから追われると、末は11.7秒と上々の時計をマーク。全体時計はやや物足りない印象も、末でこれだけ出ていれば問題ないのでは。
前走時と比較すると、動画から1つデキ落ちの印象。前走チャンピオンズCでは【A】評価としていましたが、今回はみやこSの時のようなデキまでとします。
昨年の覇者で、コース適正は高い。それだけに好走できてもおかしくはないと判断はできる。
カデナ【B】
51.5-37.0-24.5-12.5
単走強め。
しっかりと走れています。カデナはいつも追い切りでも活気があるところを見せて走っていて、特にデキが上がった下がったというのは感じません。
5歳の頃に持ち直した成績が続きましたが、3歳クラシック前がこの馬のピークだったと思っています。走りの雰囲気が他と違いました。
直近の成績を勘定し、明け8歳だということを考えると、さすがに上積みを望むのは酷。ただ、ここ1年はデキは変わりなく来ていると思いますので、ダート適正があれば前進はできる。勝ち負けに絡むのは厳しいか。
グレートタイム【A-B】
53.8-39.0-25.1-12.2
単走馬なり。
走りを見ていると時計が遅そうに見えましたが、そこまで酷く遅いというわけではないです。
こういう見た目と時計が合っていない場合、2つの考え方があって、良い面と悪い面があります。例えば、無駄な動きがないとか、リラックスして走れている場合とか。ただ、迫力や雰囲気が悪い中で時計が出ている場合などは、経験的には凡走が多い印象です。
昨年の東海Sでは5着と掲示板に乗りましたが、その後、OPでも善戦までが続くなど、相手なりに走れるタイプ。それだけに追い切りと本番が直結しないタイプという見方もできます。
追い切り時計判断で言えば、2走前のブラジルCを勝っています。その時は2週前に猛時計を刻んでいます。ただ、前走のカノープスSは2週前で通常のラップの時計を刻んでいます。そして、今回は2週前に猛時計を刻んで、1週前と最終リハとある程度の時計を刻んできました。
パターン的には好走時と同じ内容を消化しているだけに、追い切り評価的には前走から良化気配としておきます。ただ、走りを見る限りではもう1つ上がありそうな印象。後は重賞でどこまで前進できるか。
ケンシンコウ【A-B】
52.0-38.2-25.2-12.8
単走強め。
活気がある走りをしていて、ガツガツ走れています。もう少し前脚が前に出ると良さそうに思いました。
2021年はなかなか坂路でも時計を刻めずにいましたが、前走の師走Sの前から時計を刻めるようになりました。追い切りだけを見ると3歳の時がピークという感じでした。それが師走S前後から時計が出せるようになってきましたので、一変の可能性は秘めていると感じます。
その点では楽しみに感じるものの、後はレース本番でどこまで前進できるか。レパードSの覇者と、現5歳世代での上位の能力を有していると考えて良さそうな馬。地力を引き出せる状況であれば楽しみだが…。
走りを見ていると、もう2つくらい上がありそうなだけに…。
前走と比較すると上昇気配。昨年の夏場の追い切り時計が酷いものでしたので、その点では今回の方が良いはず。
サンライズホープ【A-B】
7F98.4-81.7-67.2-52.6-37.4-1F12.0
2頭併せ内末強め3馬身先着。
手前を替えてから急加速という形で僚馬を突き放しにかかる体制を築いたらそのままという感じでした。
前走時は【B】評価、シリウスSとデキは同じとしていましたが、仕上がり的には今回の方が良さそうです。単走から2頭併せへと内容を変えてきたことを含めても、今回の方が勝負気配か。G2東海Sを勝って賞金を上積みしておきたいという狙いが見えてきます。
逆に言えば、中央G1は厳しいと悟ったのかもしれませんが…。賞金の上積みを行い、地方交流G1に狙いを持ってきているのかもしれません。
前走時と違い真っ直ぐに走れています。集中力も増しています。G1後はどうしても落ちたように見えてしまうのですが、逆に前走から上積みがある場合もあるのでここが狙い目か。
スマッシャー【A-B】
53.7-38.9-24.9-12.3
2頭併せ末強め2馬身先着。
しっかりと追われています。僚馬に対してしっかりと差を付けての先着を見せました。ただ、時計的に考えると、僚馬の方が不甲斐ない動きをして開いた差と考えても差し支えないか。
この世代の芝馬は活躍を見せていますが、この世代のダート馬は古馬に対して負けている印象です。その点を考えるとそもそもの能力値が足りていない可能性も。
この馬自身ではしっかりと走れていました。前走時に感じた脚の運びの甘さも解消されていて、坂路での時計も3歳暮れから成長してきた印象を受けます。前走と比較すると今回の方が上では。
後はこのメンバーでどこまでやれるのか。追い切りの内容的には悪くはない。
スワーヴアラミス【A-B】
52.7-38.5-25.2-12.6
単走末強め。
活気がある走りをしていて、集中力が高く走れていました。前進気勢を見せていました。
ただ、小刻みに左右にブレがありますので、真っ直ぐに走れていない点はマイナス評価。
停滞ラップとなってしまいました。この時計で加速ラップを刻めていると素直に評価できました。
全体的な動きを含めて、前走のチャンピオンズCよりも良かった印象を受けます。前走時は思ったよりも仕上がりきれなかった印象だったので、その点今回の方が良かったと感じました。
デュードヴァン【B】
53.7-38.7-24.7-12.0
2頭併せ強め併入。
首を上げてしまうなど、走りが不格好となってしまいました。
転厩初戦ということもありこの馬の評価が難しいです。年明けの転厩の為、栗東坂路を2回走って本番です。
甘く見積もればデキは平行線。ただ、走りの雰囲気は集中力も感じずデキ落ちの印象すら受けます。【B】評価としますが、地味と言えば地味の動きでした。
ハヤヤッコ【B】
6F84.4-67.6-52.4-38.1-1F12.0
2頭併せ外強め半馬身先着。
前進気勢をしっかりと見せて、一つ一つの動作が伸び伸びとしていました。動き自体は悪くはありません。雰囲気も上々でした。
ただ、時計判断では、これまでの3戦くらいは変わりない出来栄えまで。時計の刻み方は前走の方が良かったと感じるところもありますので、その点ではデキ落ちの印象すら受けてしまいます。
動画を観た雰囲気が良かった分、デキ落ちとまでは言い切れないと思うのでデキキープとしますが、前走以上ということはさそうです。
プリティーチャンス【B-C】
6F81.9-67.6-53.2-37.7-1F12.0
2頭併せ内一杯2馬身遅れ。
僚馬の4馬身ほどを追走して4コーナー手前までいきますが、4コーナーでショートカットをして僚馬の1馬身後ろまで迫ります。しかし、そこで僚馬が追われると突き放されていくだけの内容となりました。
全体時計81.9秒で末も12.0秒ですから、動きが悪いとこの時計は出せません。今週の馬場だということを考慮しても地力がなければ出せないでしょう。
ただし、見た目は明らかに地味なだけに割引きたくなります。
1週前と当週追いと意欲的な時計が並ぶものの、直近でもクイーン賞3着・みやこS4着時は坂路を選択しました。今回は2週続けてCWを選択。坂路追いコース追い混用で仕上げてきていますが、仕上げを坂路を使っていないのが気になる部分。あと、単走追いではなく併せたのもどうでしょうか。
この馬のパターンを変更してきたのが、近走のもどかしい成績続きを考慮すれば納得できますが、今回はそれがあまり前向きに見れずに。
デキ落ち評価としますが、デキキープとしても良さそうな時計ではあるので、この馬を買いたい人は、そこまで追い切りを加味しなくても良いかもしれません。
ブルベアイリーデ【A】
54.0-38.8-25.2-12.5
単走馬なり。
淡々と走っています。もう少しメリハリのある動きを見せて欲しかったです。
1週前に全体49.9秒の猛時計をマーク。馬場差を考慮しても、これまで50秒台すらありませんので、一気に時計を刻んできました。その点では、先週の時点で完成していると判断できますので今週は軽めにということだったのかもしれません。
動き自体は正直上積みがあるとまでは言い切れませんでしたが、時計だけを見ると明らかに違う作り方をされています。ここは楽しみな舞台でしょう。
ただ、フェブラリーS目標のはずで、思いのほか作りすぎた印象も。先週やりすぎた反動が出ている可能性も。そのくらい最終リハのメリハリのなさが気になります。
ここを完璧に勝ちきった場合は、次走は割引が必要かも。
ミヤジコクオウ【B】
55.8-40.5-26.1-12.6
単走強め。
上へと跳ねるような走りとなっていて、無駄が多い印象です。何かを気にしたのか、途中でヨレる形になっていました。
中1週での出走の為、最後に軽く動かされた程度でした。全体的に前走以上ということはなさそうです。
東海Sの追い切りまとめ
今回の追い切りで上昇気配を示したのは、【A】評価のブルベアイリーデの1頭と、【A-B】評価のグレートタイム・ケンシンコウ・サンライズホープ・スマッシャー・スワーヴアラミスの5頭。左記の馬達は前走以上に仕上がっている印象は受けます。
【B】評価の中ではアイオライトは注目して良さそうです。【B-C】評価のオーヴェルニュも、このメンバーならば上位争いには加われそう。
8頭もお薦めするのは失礼なので、この中で上位だと思う馬を抜き出していきたいと思います。
1週前の猛時計を信じて、ここは楽しみな舞台とします。
前走チャンピオンズC15着と大敗も、シリウスSの覇者だけに注意が必要。しっかりと良化を感じる仕上がりだけにここは楽しみ。
こちらもチャンピオンズCで8着と負けたものの、仕上がりは今回の方が良さそう。エルムSを勝つなど、ダート路線で結果を残している。ここ2走がさっぱりの為、枯れてしまった印象を受けるが、ここは問題なく走れそうだ。
上昇気配の1頭。今回の内容は2走前のブラジルCと似ていて好感が持てた。メンバーは強化されたものの、今のデキならば楽しみ。
ダート路線は、OPと重賞との差が大きく開いている関係上、どうしても前走から上積みがあるだけでは選びにくい。注目はするべきですが、やはり重賞で上位争いを演じた馬や重賞で善戦続きの馬を選ぶべきという答えになってしまう。
今回の東海Sは、メンバー的には小粒な印象も、上位から中位くらいまでは能力が拮抗している。楽しみなレースです。
以上、東海Sの追い切り考察でした。