2021年4月25日(日曜)に行われる第56回サンケイスポーツ賞フローラステークスの追い切り考察を行った記事です。
オークスを見据えた陣営が登場。
主な有力馬などは別記事にて考察していますので、そちらをご覧ください。
フローラSの各馬の追い切り考察
評価は【S/A/A-B/B/B-C/C/D】の7段階評価です。
評価について、詳しくはこちらをご覧ください。
ウインアグライア【B】
5F67.8-52.6-38.8-1F13.7
3頭併せ内馬なり1頭1馬身遅れ、1頭半馬身先着。
先頭を走った真ん中の馬に待ってもらうようになってしまいましたが、その待ってもらった馬には半馬身差前に出ることができました。
1週前に、前進気勢を感じる内容を消化していましたが、コーナー部分で鞭が飛んでいます。
そこから最後の直線でも鞭が飛んでいますが、僚馬は馬なりでアタマ差まで持っていっています。
2週続けて動き自体は地味。
前走の映像があれば良かったのですが、2走前の阪神JFと比較すると、時計的には変わらず。
ただ、中身は全く違って、阪神JFの時はしっかりと差を広げての先着を見せての本番13着でした。
距離が長い方が良さそうなところがありますので、その点では今回はプラスにみたいところ。
ただ、追い切り的には、阪神JFと若駒Sと変わりなく来ているのではないかと判断します。
コースも合いそうですし、他に目ぼしい馬がいなければ、狙ってみても面白いかなと判断します。
グローリアスサルム【B】
54.7-40.3-26.4-13.4
3頭併せ中馬なり1頭半馬身遅れ、1頭併入。
僚馬との距離も近いながらも、脚の回転も良く、しっかりとした脚捌きで走れています。
時計的には物足りなさを感じてしまいますが、この馬の時計を見ると、この程度なので問題ないかと。
前走時の映像がありませんので、比較するのが時計だけとなりますが、中間の気配を含めても前走程度と考えていいのではないでしょうか。
1勝馬ですので、大駆けしてもらうには、やや根拠が足りない印象を受けます。
ユーバーレーベン【B】
52.6-38.5-25.2-12.6
2頭併せ強め併入。
脚色は僚馬の方が良かったです。
1週前の映像をチェックすると、時計は上々だったのですが、思ったよりも走らなかったという印象を受けました。
最終リハも、陣営の想定よりも走っていない印象を受けます。
ただ、見間違いがなければ坂路自己ベストをマーク。
その点は強く推せるポイントです。
追い切りではいつも良く見せないタイプですので、この内容でも前向きに見て良さそうではあります。
ただ、時計が良くなっていますが、あくまで前走までと考えるべきで、他に上昇度が高い馬がいるのであれば、そちらを上に考えたい。
レッジャードロ【B】
5F67.5-52.0-38.3-1F13.0
2頭併せ内馬なり併入。
脚色は外から併せた僚馬の方が良かったです。
2馬身前を走って差を広げますが、最後は捕らえられてしまいました。
ただ、時計優先で馬なりでの調整と考えるべき追い切りでした。
前走から間隔が詰まっているので、その点ではこの内容でも状態は整っていると思います。
前走以上といういことはないでしょう。
スノークォーツ【B-C】
5F68.9-52.9-38.3-1F12.4
2頭併せ馬なり併入。
ララサンスフルと併せ、ララサンスフルの方が脚色が良かったです。
前走新馬戦ということでしたが、そこからまた間隔が空いてしまいました。
仕上がりは悪くはないと思いますが、最終リハの様子を見ると、ここを使ってからという印象も。
前走時と比較すると、今回の方が時計が良かったです。
しかし、走っている姿は前走の方が良かったと思いますので、厳しめに状態が落ちていると判断しておきます。
ルース【C】
6F83.1-66.8-51.4-37.6-1F11.8
単走末一杯。
頭の位置が下がりきらずにやや不格好となりました。
末の時計は11.8秒と優秀でした。
輸送を控える中で、しっかりと追えたのは前向きに評価したいと思います。
ただ、上記の通り、不必要な力が入っている印象で、その点ではややマイナス評価。
前走の方が、まだ全体的に柔軟性がありましたので、単純に評価を落としていいでしょう。
メイサウザンアワー【B-C】
5F68.5-53.3-39.7-1F12.5
3頭併せ中馬なり1頭併入、1頭半馬身先着。
首が位置が高く上手に使えていないのが気になりました。
それに影響しているのか、全体的に可動域が狭いのが気になりました。
久々が影響しているのか、もう少しメリハリがほしい。
前走赤松賞は、アカイトリノムスメの0.2秒差の2着でした。
3戦3連対の実績がありますので、ここは楽しみな存在ではありますが、追い切りを見る限りでは、ここを使っての次走以降という印象は受けました。
オヌール【B】
53.8-39.5-26.1-13.2
単走馬なり。
全体時計53.8秒ですが、末は13.2秒と時計が掛かりました。
馬場が荒れている時間帯だったので、どうしても時計が掛かってしまうものだとは思いますが、それでも遅すぎる印象。
1週前は坂路で2頭併せ。
淡々と集中力を感じる走りで1馬身差の先着を見せました。
最終リハの時計にはケチがついてしまいますが、この程度でも通用しそうなところが怖いところ。
まだ底を見せていませんので、この先を見据えた仕上げということも言えそうです。
デキは前走程度のところまで。
前走以上ということはないものと思っています。
パープルレディー【B】
5F66.9-52.0-37.8-1F12.2
2頭併せ内馬なり半馬身遅れ。
やや動かされてはいますが、全体的に馬なりの運動負荷と考えています。
時計優先で、遅れても問題ないという形での追い切りでしたので、遅れてしまったというような印象は受けませんでした。
1勝クラスを勝ち上がった前走から一息入っていますが、中間は問題なさそうです。
久々が問題ないことは、前走で証明しています。
距離的には2000Mは適正距離です。
1週前に3頭併せを行っていますが、その時は舌を出して走っています。
舌を出しながらの追い切りですが、僕個人的には集中力を欠いたマイナスの走りだと評価しています。
攻めてきたなと感じる部分もありますが、概ね、前走程度までと評価するべきではないでしょうか。
ここまで出走レースでいずれも3着内を確保する堅実派。
この内容でも無視するのは危険かもしれません。
ララサンスフル【B】
5F69.3-52.9-38.3-1F12.4
2頭併せ外馬なり併入。
スノークォーツとの併せ馬。
そのスノークォーツと比較すると、ララサンスフルの方がデキが良さそうな印象は受けます。
脚捌き軽快で、タッチが軽いので、良馬場の開幕して間もない東京ならば面白いのではないでしょうか。
新馬戦が東京で、未勝利が中山でした。
中山の方がスムーズでしたので、東京に戻るのはマイナス要素なのかなという印象は受けます。
追い切り的には、新馬戦の時からデキは変わりない印象で、前走と比較してもそこまで大差ない仕上がりでしょう。
ハーツクライ産駒ですので、これから使いながらさらに良くなっていくのかなと思います。
先々は楽しみな存在になりそうな雰囲気は感じますが、この時期の重賞でどうでしょうか。
スノーハレーション【B】
5F70.1-54.7-39.7-1F12.5
2頭併せ内馬なり併入。
一瞬、僚馬に半馬身差つけるも、最後は並ばれてしまいました。
ただ、左回りはどこがゴールが分からないので、もしかすると半馬身差程度の差があって、ゴール間もなく緩められて併入としているかもしれませんのでご了承ください。
時計は決して悪くはありませんが、内容があまり良かったとは思いませんでした。
デキは前走程度までで、悪くはない程度まで。
スライリー【A-B】
5F66.4-51.5-38.1-1F13.2
単走馬なり。
促されてはいましたが、馬なりと表記しておきます。
時計はコース4分ほどを通過していますので、参考程度に留めておくべきでしょう。
動かせばもう少し時計を刻めそうな雰囲気は感じます。
なかなか追い切りでは動かないタイプですので、この時計でも前走以上。
その前走時は2分から3分ほどを通過しているので、今回の方が時計が掛かりそうですが、時計は良かったです。
悪くはない内容で、尚且つ前走よりも気配は良さそうでしたので、楽しみな存在となりそうです。
ジェニーアムレット【B】
5F71.8-56.5-42.3-1F14.3
単走馬なり。
調整程度の内容での最終リハでした。
馬場が綺麗な時間帯での追い切りでしたが、淡々と走って調整終了という感じでした。
中間に強めにやっているので、その点では最終リハは軽めにやるのは前走も一緒。
重賞で足りるのかという単純な問題がありますが、追い切り的には前走を踏襲していますので、特に気にしなくていいと思います。
オメガロマンス【B】
52.6-38.6-25.6-13.0
2頭併せ強め半馬身先着。
馬場が荒れいている時間帯だったので、時計が掛かるのは仕方がない部分はあります。
僚馬は鞭が飛ぶ中で、しっかりと先着を果たしました。
ただ、僚馬の方が不甲斐ない動きをしたのか、動き自体は穏やかな動きをしていました。
前走の着順は6着でしたが、着順以上に負けた印象を受けます。
その時と比較して、上昇気配が欲しかったところですが、時計判断では特に変わり映えしないと言えば変わり映えしません。
良くも悪くも、前走程度のデキだと判断しています。
クールキャット【B-C】
5F68.8-53.9-39.7-1F12.8
2頭併せ内馬なり半馬身先着。
負荷を掛けたくないのかもしれませんが、引っ張られてもグングンと進んでいきます。
暴走しているよう見受けられ、距離2000Mが単純に合わない可能性も。
その先のオークスは、ますます厳しいようにも思います。
前走時の追い切り映像と比較しても、今回の方が酷くなっている印象を受けます。
デキは前走程度だとは思いますが、性格やきつくなっているのではないかと思います。
肉体的なところではデキはキープですが、精神的には1つ落ちる印象です。
アンフィニドール【B】
53.6-38.4-24.5-12.2
単走強め。
輸送前ではありますが、しっかりと最終リハで負荷を掛けました。
掛かる心配などが必要にないということなのだと思いますので、その点では前向きな評価。
前走時と比較して、特に大きな変化があるようには思わない時計です。
若干、全体時計の根拠が足りませんが、末は今回の方がしっかりと伸びていますので、その点では良し悪しがあるというところで差し引きゼロ。
前走程度のデキで出走できると考えるといいでしょう。
エトワールマタン【B】
5F68.4-53.1-39.5-1F12.7
単走馬なり。
フットワークは軽快で、状態は整っているように思います。
前走のフラワーCでは2頭併せで同じような時計を刻んでいます。
走りの雰囲気も同じようなところで作られているのかなと思いますので、デキは平行線と見ていいでしょう。
フローラSの追い切り考察まとめ
各馬の考察がおわりましたので、最後にまとめとして追い切り注目馬をご紹介しておきます。
今回の追い切りで上昇気配を示したのは、【A-B】評価のスライリーのみでした。
スライリーは、札幌2歳Sで14着、クイーンCで10着という結果から、前走から上昇気配というだけでは買いづらい部分はありますが、展開向けば面白いかもしれません。
【B】評価の中では、パープルレディー・ジェニーアムレット・アンフィニドール・オヌール・ユーバーレーベンらには警戒しておかなければならないでしょう。
追い切りで今回積極的に買うべきと判断したのは以下の4頭です。
1頭目にお薦めしたいのは、 ≪フ追≫ です。
直近2走を連勝するなど、勢いは感じる馬。
1週前と最終リハと、微妙と言えば微妙な追い切りも、前走の勢いは維持していると判断。
G1ではさすがに荷が重たい印象は受けますが、追い切りからは地力は出せると判断しています。
絶好調とは言い難いものでしたが、他の馬にもある一定のケチは付けられるので、ここは思い切って1頭目に推奨します。
2頭目にお薦めしたいのは、アンフィニドールです。
前走未勝利戦ということで、レースレベルがまだしっかりと見えてきていません。
追い切りの雰囲気的には、内容が良かったと感じただけに、前向きな評価をしたい。
3頭目にお薦めしたいのは、オヌールとしました。
前評判が高い馬ですので、追い切りでわざわざお薦めしなくてもいいかもしれませんが、順位付けするならば3番目くらい。
最終の時計の根拠が乏しく、内容と考慮しても、あまり積極的に今回買いたいというわけではありません。
ただ、他の馬にもケチが付く内容の馬ばかりが揃ってしまいましたので、必然的に3番目くらいでのお薦めになるかと思います。
4頭目にお薦めしたいのは、スライリーとしました。
上昇気配を示した馬。
上昇気配と言っても、クイーンC10着からの上昇なので、もう少し大きく良化を感じたかったです。
ただ、他の馬もどっこいで、抜けた馬はいないと思いますので、素直に評価して。
以上が、フローラSの追い切り考察となります。