第16回夕刊フジ賞オーシャンステークスの最終追い切り評価を行った記事です。
4歳以上 コース:1,200メートル(芝・右 外)
最終追い切り考察
評価は【S/A/A-B/B/B-C/C/D】の7段階評価です。
評価について、詳しくはこちらをご覧ください。
アイラブテーラー【B】
3月3日(水)栗東 CW(不良)
【6F78.8-64.4-50.8-37.8-1F12.2】
単走強め。
単走扱いになっていますが、実質的には3頭併せのような形になりました。
3頭併せならば、1馬身遅れというような内容でした。
この日の時計を考えると、末12.2秒は決して悪い数字ではないです。
前走が2月17日のレースに出走ているので、中間は軽め。
最終リハの動きを見ると前走程度までと思います。
パワフルさは感じますが、もう少しスマートさがほしいです。
アウィルアウェイ【A-B】
3月3日(水)栗東 坂路(重)
【54.2-39.0-25.7-13.0】
単走
もう少し首の上げ下げがあると良さそうですが、少し前のめりになったような走りをしています。
前走時と比べると、ある程度は解消されていると判断できますが、もう少し首の上下運動がほしいところ。
良い意味で今回の方が落ち着いています。
前走時の映像をチェックすると、フラフラしている時間もあったりしています。
今回は、真っ直ぐに綺麗に駆け上がれています。
その点では、今回の方が上の印象です。
時計が悪いですが、この日の栗東坂路を考えると、いつも通りのところだと判断していいのではないでしょうか。
雰囲気が良くなった分、上向いたという評価としておきます。
少々ムラ駆けしそうなタイプかもしれません。
ただ、今回の方が気合が乗っていたとみています。
アストラエンブレム【B】
3月3日(水)美浦 坂路(稍重)
【51.0-38.0-25.5-12.8】
2頭併せ馬なり半馬身先着。
少々促されていましたが、馬なりの範疇でした。
全体時計が速いですが、馬場がとっても綺麗な時間帯だったので、特に驚きはありません。
この馬自体、49秒台を刻んだりしますので、馬なりではこのくらいでしょうか。
走り自体はいつものところではないかと思います。
前走程度までで考えています。
アルピニズム【A】
3月3日(水)美浦 坂路(稍重)
【51.2-36.8-24.0-12.0】
単走強め。
馬場が荒れている時間帯ですが、しっかりと時計を刻めています。
2連勝しているだけあって、走りを見ていても勢いを感じます。
前向きに見たいポイントです。
やや顔の位置が高い印象はありますが、動き軽快でフットワークが良かったです。
51.2秒は、この馬の自己ベスト。
しっかりと作られてきたのだと思います。
大きな舞台を目指すには賞金加算は必須。
それなりの仕上げを施してきたと考えるのが妥当でしょう。
ルメールを用意したのも、それを裏付けるものだと思います。
アンヴァル【C】
3月3日(水)栗東 坂路(重)
【54.1-39.5-25.6-12.7】
単走強め。
横を向いてしまい、集中力は全く感じませんでした。
それでも加速ラップを刻めていたのは前向きに評価しても良さそうですが、さすがに内容が悪いという印象。
フットワーク自体は軽く、疲労などは感じませんでした。
その点では、あまり疲労などは感じませんが、疲労が精神的に来ているとなると、今回の集中力の無さは気になります。
デキ落ちでは。
ヴェスターヴァルト【B】
3月3日(水)美浦 南W(重)
【5F67.9-53.4-39.6-1F12.2】
2頭併せ末強め1馬身遅れ。
ゴール後も追われていましたので、上記以上には走っていることになります。
ゴール後、暫くして追いつきました。そのタイミングで手綱を弱められているので、ゴールをあまり考えず、最後まで追う姿勢を示したのかもしれません。
ただ、僚馬の鞍上の方が、ヴェスターヴァルトの方を気にしていましたので、その点では少々微妙にも映ります。
時計的には悪くはないところ。
フットワーク軽いため、特に問題がありそうには思いませんでした。
前走時と比較して、良くなっている部分と悪い部分があります。
総合して前走程度まででは。
エイティーンガール【B】
3月3日(水)栗東 芝(稍重)
【4F51.0-36.8-1F11.7】
単走馬なり。
コース内々を回ってきましたので、時計は参考程度。
ゴール後も手綱を緩められることはありませんでしたので、上記以上に走っていることになります。
活気があって、パワフルでした。
前進気勢を感じますし、特に悪い部分は感じません。
前走時はCWを使って本番に向かいましたが、今回は芝を選択。
恐らく、追い切り考察を行っている方々や長いこと競馬をされている方ならば分かるかと思いますが、当週追いでポリトラックや芝を選択した陣営は、あまり好走しないというのは経験則で分かっているかと思います。
CWと芝だと、芝の方が走りやすいため、上記のように、良いことが書けるということは十分にあるかと思います。
芝を走られると難しいのですが、デキは前走程度までとしておきたいと思います。
カレンモエ【A】
3月3日(水)栗東 坂路(重)
【52.4-37.5-24.0-11.6】
単走強め。
真っ直ぐ綺麗に坂路を駆け上がっています。
フットワーク軽く、調子が悪いということは感じません。
1週前に50.3秒で坂路を駆け上がっています。
ラスト2ハロン11.9-11.8という好時計で走れていますので、状態面でもしっかりと仕上がっているでしょう。
馬場差はあるかと思いますが、前走時はあまり時計が伸びずにレースを迎えました。
その点では、今回は抜群の時計をマーク。
時計を出している時は素直に走っているので、今回は楽しみなレースとなるでしょう。
キングハート【A-B】
3月3日(水)美浦 坂路(稍重)
【53.5-39.2-25.6-12.4】
2頭併せ末強め半馬身先着。
身軽さは感じるものの、やや身が入っていないかのような走りをしています。集中力に欠けているような気がする走りです。
1週前に坂路を49.4秒で駆け抜けていますので、それだけ状態面は良いということ。
8歳となる馬ですが、衰えというのは感じません。
ただ、近走の成績からいきなり馬券内というのはさすがに厳しそう。
展開が向いたとしても、掲示板前後まででは。
悪くはなかったです。
コントラチェック【B】
3月3日(水)美浦 南W(重)
【5F69.1-54.0-39.9-1F12.4】
3頭併せ中馬なり1頭併入、1頭2馬身先着。
内を走った馬が勝手に脱落した形なので、実質的には外を回った馬と最後まで馬体を併せたということになるかと思います。
やや掛かり気味で直線を走っていて、行きたい素振りを見せていました。
コーナー部分では、ジェットスキーみたいな乗り方になっていて、気性面で問題がありそう。
その分、活気は感じられるものの、走り自体はさっぱりしている印象。
良いところがないと言えば伝わるでしょうか。
前走時も、やや掛かりながらという感じでした。
5歳ですから精神的な成長を望むのは難しいかもしれませんが、精神面が邪魔しているようにも思います。
ダイメイフジ【B】
3月3日(水)栗東 坂路(重)
【53.1-38.0-24.6-12.5】
2頭併せ一杯併入。
僚馬はあまり追われていなかった点を考えると、絵的には地味な動きに感じます。
走り自体は悪くはないかと思いますが、もう少し躍動感がほしい。
やや物足りない動きをしています。
前走時の映像がないため、前走時の追い切りを見ることができません。
ただ、時計判断だと、1月のカーバンクル(2着)の時の追い切り時計が良かった点を考えると、馬場差を考慮しても時計が出ていないのが気になります。
追い切り時計自体も、19年20年前半くらいまでで、あとは時計も伸び悩んでいる点を考えると、今回は見合わせたいかなと感じます。
時計判断で、デキは前走程度まで。
ビアンフェ【C】
3月3日(水)栗東 CW(不良)
【4F54.8-40.2-1F12.7】
単走馬なり。
馬なり+αというところでの運動負荷でしたが、馬なりの範疇として判断しています。
去勢されて最初のレースですので、気にしている方も多いかと思います。
落ち着いた印象は受けますが、これが去勢の影響なのかは分かりづらい部分があります。
最終リハでCWを選択したのは、今回が初ではないでしょうか。
馬なりでの最終リハというのも、初めてのことではないかと思います。見落としがなければ。
これまでとパターンが違う点がいくつもあるので、評価が難しいですが、個人的にはデキ落ちとしておきます。
1週前の追い切りでは、走り方がたどたどしいというべきか、やや違う馬という印象を受けました。
踏み込みに力強さは感じるものの、バタバタ走っている印象を受けました。
最終リハで、活気がなかったのが気になります。
総合的に、前走以上ということはまずないのでは。
言い訳ではないですが、去勢明けなので、どちらに転んでもおかしくはないかなと思います。
ヒロイックアゲン【B-C】
3月3日(水)美浦 坂路(稍重)
【51.1-37.1-25.0-12.9】
単走馬なり。
淡々と走っていて、活気などは感じませんでした。
前走が2月14日のレースのため、中間は軽めに仕上げています。
前走以上ということはないと思います。
ラヴィングアンサー【A-B】
3月3日(水)栗東 坂路(重)
【51.4-37.9-24.7-12.3】
単走強め。
全体51.4秒で駆けていますが、しっかりと加速ラップを刻んでいます。
2月14日のレースに出走していたので、中間軽めの内容まで。
最終リハの内容を見ると、具合は良さそうです。活気は十分です。
ただ、鞭が入ったタイミングでヨレたのが気になりました。
時計優先で考えると、前走以上ということもいえるかと思いますが、間隔詰めて走っているのでそれもどこまで。
やや上向いたと感じる程度にしておきます。
追い切りまとめ
今回の追い切りで上昇気配を示したのは、【A】評価のアルピニズム・カレンモエの2頭と、【A-B】評価のアウィルアウェイ・キングハート・ラヴィングアンサーの3頭、合計5頭が上昇気配を示しました。
ただ、キングハートに関しては、前走よりかは上向いたという感じですので、さすがに厳しいのではないでしょうか。
それでは、総合的な追い切り推奨馬を発表していきます。
最初におすすめするのはアルピニズムです。
2連勝と勢いが感じる中で、今回、上昇気配を示したのは大きな収穫。
ルメール騎手を用意したのも、今後のことを考えてのこと。
ここはしっかりと結果を残して欲しい。
2頭目におすすめするのはアウィルアウェイとしました。
前走から間隔が開きましたが、追い切りの内容からは上昇気配。
追い切りの内容的にもここは楽しみ。
3頭目のおすすめはカレンモエとしました。
前走京成杯で2着の実績。
ここまで堅い成績を残し続けていますが、今回は上昇気配です。
重賞初勝利も目の前です。
4頭目におすすめするのはラヴィングアンサーとしました。
シルクロードSで9着という結果ではありましたが、OPでの実績は豊富。
7歳馬ということで、上積みは厳しいかとは思いましたが、状態は前走より上向き。
このメンバーならば前進あるでしょう。
以上、オーシャンSの追い切り考察でした。