発走時刻:15時45分
第27回 ユニコーンステークス
3歳 OP コース:1,600メートル(ダート・左)
ユニコーンSの追い切り考察を行いました。特に初心者の方に向けて分かりやすく書きましたので参考になれば幸いです。
尚、ユニコーンSの出走予定馬情報や有力馬見解はこちらのページに記載していますので、まだご覧になられていない方はどうぞ。
各馬の追い切り考察
評価は【S/A/A-B/B/B-C/C/D】の7段階評価です。
評価について、詳しくはこちらをご覧ください。
イグザルト【B】
54.8-39.6-25.2-12.4
※6月18日(土)三浦特別への出走が決まりました。
単走馬なり。
少し元気がないのが気になります。時計の根拠も、馬なりを考慮しても物足りか。
能力的には重賞では厳しいと思いますので、もう少しメリハリをと感じます。
騎手の予定も立っていませんので、もしかすると登録のみの可能性も。デビューから10戦使われていて、今年6戦目。メリハリをもって仕上げてくるというよりも、長く使っていこうという形での内容だと判断します。
インダストリア【B】
5F66.5-51.4-37.4-1F11.5
単走馬なり。
やや掛かりながらのコーナー部分で、前へ進むというよりも縦へと跳ねるような走りで無駄があるような形になりました。
直線向いて手綱を整えられると自ら加速していく形。自慢のスピードを発揮した追い切りだったと考えていいでしょう。
直線部分では特に不安点はありませんが、押さえが効くのかどうかというところが問題視できる。
走りたくて走りたくてうずうずしていると考えると前向きにみることもできますが、騎手と喧嘩してしまうようならば本番厳しいかもしれません。
前走と特に変わった様子もなく、能力は引き出せるはず。あとはダートが合うかどうか。
ヴァルツァーシャル【B】
52.6-38.1-24.6-12.1
単走馬なり。
若干クビを横に振ったりする場面がありましたが、集中力がないとまでは言い切れずの範囲でした。
もう少し首を上手に使えると楽に走れそうな印象。無駄な力が入っているように見受けられる。
全体時計は若干物足りない印象も、ラストは12.1秒としっかりと走りきれた。
脚捌きなどに問題点は見当たらず。下半身は活気十分で特に心配はなさそう。
コンバスチョン【B】
6F83.2-66.3-51.5-37.3-1F11.6
※ヒヤシンスSと比較して
2頭併せ外馬なり半馬身先着。
僚馬がコース5分ほどを通過している中で、コンバスチョンは8分ほどを通過。併せたというよりも、単走だったと判断してもよさそうなほど距離が開いていました。
少し頭の位置が高いものの、全体的にスムーズに動けていて雰囲気は十分にあります。重賞は獲れそうな仕上がり。
兵庫JGPや全日本2歳優駿といずれも2着と重賞にあと1つ。重賞レベルにはいると思うので、あとはそれがどこになるのか。
広いコースは合いそうな気がするので、今回は楽しみでは。前走海外の疲労は特に感じなかった。
ジュタロウ【B】
52.8-37.3-24.4-12.4
単走強め。
コース内々を選択して走っています。少しでも短いところをというところを走っているので、その点では物足りなさも感じます。
走りも大味で、もう少しスマートさが出てくると良さそうです。
この馬の過去の追い切り映像がありません。その為、判別が難しいです。
ここは様子見、もしくは評価を落として馬券を買う事がお薦めという印象を抱きます。あまりにバタバタ走っていて、能力に疑問。
逆にこれであっさりとユニコーンSを獲るとなると、前向きに評価していいのでは。
時計判断で前走程度としておきます。
データ的には厳しい1頭ですが、内容的には前走の再現の可能性はありそう。
スマートラプター【B】
53.6-38.2-24.2-12.1
2頭併せ強め2馬身先着。
僚馬が真っ直ぐ走れていない中で、徐々に差が広がっていきます。
ただ、スマートラプター自身もやや斜めに走っている場面があり、真っ直ぐに走れていないのはマイナス評価。
時計的には僚馬が不甲斐ない動きをしていると判断できるので、その点では着差は気にしなくて良さそう。
前走12着と大敗。しかも3秒遅れの12着ですので、数字以上に負けた印象です。先行力が活きる舞台でなければ厳しい印象です。
セキフウ【B-C】※
4F53.5-38.5-1F11.9
※評価は全日本2歳優駿と比較して
2頭併せ内馬なり1頭1馬身遅れ、1頭半馬身遅れ。
遅れたのは特に気にしなくていいほどで、最初から馬なりでの調整で時計優先を意識したような内容でした。
海外を転戦したので、ここは無理せず仕上げてきたのかなという印象です。地方とは言え兵庫JGPを勝っていますし、サウジダービーで2着ですので、ローカルG3であれば賞金的には突破できる見込みですから、ここから復活して秋の大舞台へという形になるのではないかと思います。
デキはやはり昨年末と比較するとデキ落ち感は否めない。様子見の印象ではあるものの、この馬のポテンシャルでどこまで。
タイセイディバイン【B-C】
53.6-39.3-25.1-11.9
単走強め。
強めの割にはスイッチが切り替わらずの印象で、たしかに最後は11.9秒と好時計も、ギアが入ったという印象はなし。
ここまで10戦使われていて、今年6戦目だけに前走以上ということはなさそうですが、疲労はギリギリないかなというところ。雰囲気が悪いので、見えない疲労が見えてきた可能性も否めず。
前走時と比較すると、特に変わらない印象もありますが、走りの雰囲気は前回の方が良かった印象も。迫力があった分、今回はデキ落ちの印象です。時計は変わり映えしないので、その点では雰囲気だけ落ちたという印象。
ティーガーデン【B】
6F83.5-67.8-52.9-37.6-1F11.5
3頭併せ外馬なり1馬身先着。
馬なりでの内容でしたが、しっかりと先着できたのは前向きにみてもよさそう。
今回はダートへの挑戦となりますが、芝ではファルコンS8着、NZT5着ではあるものの、0.9秒、0.8秒差と着差以上に負けた印象。
デキは悪くはない印象ですから、ダート替わりでどこまで走れるか。この馬なりには走れる見込み。
ただ、1つ2つ上がありそうなので、ここで結果を残せたらという状況にあるのでは。
テーオーステルス【B】
53.3-38.9-25.1-12.2
2頭併せ馬なり半馬身先着。
馬なりと強めの中間の運動負荷の中で、馬なり寄りと判断しています。
馬なりではあったものの、自らしっかりと走れて半馬身先着ならば上出来。
個人的にはタフなコースではなかなか厳しいのではないかと思いました。非力な印象を受ける脚捌きです。
一方で、前走のような一瞬のキレを感じさせるような走りは感じるので、前走のような競馬が向いているのかもしれません。
勿論、性格的なことも必要になりますので、その点では分かりませんが、走りを見る限りでは軽い馬場でキレ勝負に持ち込む方が向いているのかもしれないと考えます。
デキ自体は前走程度まで。もう1つ上がありそうですが、このメンバーでどこまでやれるのか楽しみ。
ハセドン【B】
6F85.2-68.7-52.7-37.6-1F11.7
3頭併せ内末強め1馬身遅れ。
運動負荷は、馬なりから強めの範疇でしたが、末強めと判断しました。見る人によっては馬なりと判断するかもしれません。
残り1ハロンのところから促されます。それまで2頭の外を走る僚馬は1馬身から2馬身後方から強めに追われて伸びていきます。中を走る僚馬を2頭を引っ張る形で残り1ハロンのところで、外から並びかけられると、2頭がグイグイと伸びていきますが、ハセドンは伸びずにという内容でした。
末の時計が11.7秒なので、ハセドンが決して伸びなかったというわけではありませんが、見た目的には地味でした。
ただ、伸びはなかったものの軽やかに走り抜けており、状態が悪いわけではありません。
1つ2つ上がありそうですが、連勝の勢いは保持しているのでは。
バトルクライ【B】
5F67.3-52.4-38.1-1F11.6
2頭併せ外末強め半馬身先着。
反応を確かめる程度の内容でしたが、僚馬の方がやや物足りない動きをしてしまい、併せというよりも淡々と先行して逃げ切ったような形になってしまいました。本来ならば最後は馬体を併せたかったのではないかと思います。
若干のリズムの悪さを感じましたが、追われてからは馬体を低くして走れていました。スピードが出そうになったので、最後は手綱を早めに緩められたような形に見受けられますが、概ね状態は良さそうです。
青竜Sで3着で、ハセドンとは0.2秒差でした。端午Sで6着と敗れていますが、しっかりと次走で巻き返していますので、地力の高さは感じる。
今回の追い切りを見て特に悪いと感じる部分はありませんので、概ね前走程度は走れるでしょう。前走以下ということはまずないと判断します。
ビヨンドザファザー【B】
6F81.2-64.8-50.4-36.3-1F11.7
2頭併せ内一杯併入。
僚馬は強めの内容の中で、一杯に追われて併入というのは地味に映ります。
時計的には上々の内容でしたので、その点では悪くはないと感じます。G3レースにしては意欲的に作らて来たと判断して良さそうです。
ただ、仕上がり自体良さそうですので、ここで大敗するようなことになれば、自己条件に回ったとしても今後は厳しくなりそう。せめて掲示板は確保したいのでは。
状態は悪くなく、前走の走りには期待が持てる。
ペイシャエス【B】
53.2-38.4-24.7-12.1
単走強め。
しっかりと追われて駆け抜けました。馬場がやや荒れた時間帯だったことも影響し、時計は若干掛かっていますが、馬場差を考慮すれば上々の時計です。
前走青竜Sで5着と敗れていますが、伏竜Sで3着の実績を残しています。デキとしてはOPでは上位争いに加わったその伏竜Sと同じようなデキで出走できる見込みです。
悪くはないデキですので、この内容でどこまで世代上位馬に迫れるか楽しみです。前走以下ということはない。
リメイク【B】
53.6-38.3-24.2-11.9
単走。
直線向いたところで進行方向に対して右を向いてしまい、バランスを崩す場面がありました。ただ、前を向くように促されるとしっかりと前を向いて走れていました。
しかし、集中力がないのは減点対象と考えます。
1週前に7F96.3-3F36.0-1F11.7の時計で2頭併せを行いました。しっかりと追われて僚馬をぐんぐん突き放す内容には好感が持てました。
1週前の段階で仕上がりきっていて、当週追いは余裕を見せたと考えるとそこまで悪いことでもないかと思いますが、集中力がないのは余裕を見せすぎか。
幼さを見せたのは隙を与えたとも言えるので、当日の気配で落ち着きがないなどでしたら、2列目以降でも良さそうです。
仕上がりは悪くはない。
ロードジャスティス【B】
57.3-41.3-26.3-12.5
単走強め。
馬なりから強めの運動負荷ですが、強めと表記しておきます。
ある程度は促された割には時計が伸びず。
走り自体はスマートで、綺麗に走れていますが、逆に綺麗すぎて活気や前進気勢というものが感じられない。
スマートかつ迫力がある走りがある馬がやはり好成績を残すので、活気などが盛り上がってきたら良さそう。
追い切りまとめ
今回の追い切りで上昇気配を示した馬は不在。3歳ダート路線は、芝路線組が今後の活躍の場をダートに求めて挑んでくるので複雑。さらに今回は難解な印象です。
【B】評価の中で一番にお薦めしたいのはリメイク。1週前の内容が好意的に捉えることができるので、このメンバーならば前向きに評価したい。
そのほかだと、インダストリア・コンバスチョン・ジュタロウ・ハセドンの4頭もお薦めできる馬達です。
5頭全てをお薦めしてもいいかもしれませんが、今回も上位4頭の序列を付けて追い切り考察を終わりたいと思います。
1頭目:リメイク
最終リハの内容は他馬と変わらないものの、1週前の内容が良かった。1週前に完成してる点を評価した。
2頭目:ハセドン
上がありそうな雰囲気もありますが、このような内容で連勝を重ねてた点を評価。秋以降にもう1つ2つ成長しているのでは。
3頭目:インダストリア
ここ数戦と特に変わり映えはしない。重賞でも上位の能力を発揮していた。今回はダート替わり。仕上がり的には変わり身までは考えづらいが、デキは上位能力。あとはダート適正のみ。
4頭目:コンバスチョン
海外帰りという点は気になるものの、疲労等は心配せずに良さそう。重賞には手が届きそうな雰囲気漂う走り。こちらも秋以降が楽しみではあるものの、ここでも結果を残してくれるのでは。
最終見解と予想
それでは予想を公開します。
今後のダート路線を占う大事な1戦ですが、前書きでも書いたようにJDD組と別れたので混戦模様。
ただ、混戦だからこそ狙い目としては好調を維持している馬を狙うというのがセオリーでもあります。
ユニコーンSの過去のレースを振り返ると、キレ勝負になることが多いレース。その点は頭に入れて馬連とワイドの2点に絞りたい。
最内スタートがこの馬にとって前向きかはさておき、仕上がりの良さを感じるデキだった。ダート替わりで3連勝で末脚勝負が得意ならば、この舞台は負けられない。
1人気の馬なので迷ったものの、ここまでの戦績を考慮すれば間違いないはず。1週前の動き優秀で楽しみ。
今回は1人気2人気の堅い決着になる見込み。あまり張らずに見届けたいレース。