11R 第85回菊花賞
3歳 OP コース:3,000メートル(芝・右 外)
菊花賞の最終追い切りの考察を行っていきます。
注目のダノンデサイルは坂路で54.2秒の時計をマーク。軽く促されたという感じではあるものの、1週前に2頭併せでしっかりと追われていました。
前哨戦を制したメイショウタバルはCWで単走追いを行い、元気な姿を見せていました。
その他のメンバーの考察も行い、走りそうな馬をピックアップしていきます。
レース予想、馬券の参考になれば幸いです。
追い切り考察
評価は【S/A/A-B/B/B-C/C/D】の7段階評価です。
評価について、詳しくはこちらをご覧ください。
ピースワンデュック【B】
5F68.1-53.2-38.0-1F11.5
単走強め。
軽く促された程度にも見えましたが強め評価としています。
4月の未勝利戦からここまで3連勝の歩みですが、素早さなどは気配を感じさせる1頭だと思います。休み明けの影響も感じさせずすっきりと仕上がっているなと感じます。
1週前は10日南W6F80.9-F36.2-1F11.4の時計。先着はしたものの、僚馬に迫られるような形での先着はやや物足りなさも感じます。
ただ、時計判断になるものの、馬場差を考慮しても前走程度には仕上がっていると思います。連勝の勢いもありますので、悪い走りはしないのではないかと感じました。
ノーブルスカイ【B-C】
53.2-37.9-24.7-12.3
単走強め。
やや左に寄れながらの追い切りで、真っ直ぐに走れていない点はマイナス評価。途中、何度か修正されながらというのは稽古にしては足りない印象です。
1週前の9日はCWで2頭併せ。6F83.7-3F37.3-1F11.9の時計で、クビ差ほど遅れての内容。菊花賞の1週前にしては物足りないと感じるレベルでした。
良くても前走まで、デキ落ちも心配したくなる内容でした。
アスクカムオンモア【B】
55.1-40.0-26.2-13.0
2頭併せ馬なり併入。
セントライト記念の後に1戦挟んでいることからも、中間はゆったりとしたもの。最終追い切りでも、全体的にゆったりとしている印象を受けます。
それでも最終リハで2頭併せを敢行していますので、それだけ疲労感は感じない状態ではあると判断していいはず。
この間隔だけに好勝負には持ち込めないのでは。
ダノンデサイル【B】
54.2-40.1-26.4-13.1
単走馬なり。
最終リハ調整程度と、これはいつも通りの追い切りを消化していると評価しています。それ以上に、雰囲気が良く感じます。追えばいくらでも走る雰囲気は王者のそれ。
1週前はCWで2頭併せ。6F78.1-3F35.8-1F11.4で、この馬の一番時計をマーク。追われてからの反応もピカイチで、僚馬は早々に画面外に消えてしまうほどでした。
秋になって完成したという雰囲気も感じます。血統的にはまずまずの配合ではないかと考えるものの、デキでカバーしてしまいそうです。
1週前、最終リハと見た上では、上々の雰囲気がありました。良い意味でB評価としていいでしょう。
ハヤテノフクノスケ【A-B】
52.6-37.7-24.4-11.8
単走一杯。
京都新聞杯では11着でしたが、次走の1勝Cを完勝。ただ、その後の2勝Cでは2連敗。
デキは悪くはないと思いますし、最終リハは気迫も感じられる好内容でした。
この馬としては上々で、あとは相手なりにどこまで走れるか。
ミスタージーティー【B】
53.4-38.7-25.1-12.5
2頭併せ馬なり2馬身先着。
内容的には調整程度の最終リハに見受けられますが、それでも末は12.5秒と、この日の坂路を考えると悪くはないデキだと思います。
1週前は3頭併せを敢行し、末強めに追われて1馬身差先着という内容でした。
ただ、僚馬は馬なりであったにも関わらず、最後は迫られるような形になりました。
デキとしては前走程度までで、近走の成績では逆転までは厳しいのでは。
ビザンチンドリーム【B】
53.3-39.0-25.4-13.0
2頭併せ末強めクビ差先着。
鞍上にはシュタルケ騎手が騎乗。それだけにもう少し時計を出してくるかと思いましたが、末強めと書いてはいますが、全体的にはゆったりとしているような印象を受けます。
鞍上の手が動いている割に時計が付いてきていない場合は危険視しています。
1週前もパッとしなかっただけに、最終リハはしっかりとやってくるかと思いましたが、あって前走程度までと評価したい。
ウエストナウ【A】
6F84.7-68.1-52.9-38.0-1F11.9
単走馬なり。
全体的にゆったりとしているものの、雰囲気は決して悪くはない走りをしています。
1週前の10日はCWで2頭併せ。7F93.4-3F36.2-1F11.5で、一杯に追われた内容でした。若干前のめりみたいな形にはなりましたが、馬体を低くしてしっかりと走っています。
前走の神戸新聞杯は5人気から11着でしたが、その時と比較するとデキは上昇気配。攻めて攻めての1週前でしたので、
最終リハだけだとあまり評価できませんが、1週前の自己ベストを加味してデキは上昇と評価します。
コスモキュランダ【B】
6F83.7-66.8-52.3-37.7-1F11.7
2頭併せ馬なりアタマ差先着。
走り自体は決して悪くはないのですが、手前を替えるのにややスムーズさを欠いているように感じるのは僕だけでしょうか。
1週前の内容も決して悪くなく、南Wで5F68.0-3F38.1-1F12.1の時計をマーク。少しよそ見をする時間帯もありましたが、全体的には良く感じました。
皐月賞2着、日本ダービーでも6着とまずまずのレース。前哨戦のセントライト記念でも2着と世代で上位争いを演じています。その時と比較しても遜色ない仕上がりだと感じます。
メイショウタバル【B-C】
6F80.9-64.3-50.3-36.2-1F11.3
単走末強め。
最後は追われての内容でした。もう少し柔軟性があれば良い走りになりそうに感じます。
また、やや掛かり気味に見受けられる為、幼さあるように見えました。
長距離の菊花賞を考えると、騎手と馬が喧嘩して終わりになりそうにも感じます。
1週前は比較的落ち着いていて、最後は追われて素晴らしい走りに見受けられました。
最終リハが心配なだけに、ここはデキ落ち評価としておきたいと思います。
ショウナンラプンタ【B】
55.0-39.1-25.1-12.1
単走馬なり。
馬場が荒れている時間帯だったため、時計は上々ではないかと感じます。
1週前も坂路を走り、54.6-12.0とこちらも上々の時計をマーク。
良くも悪くもパッとしない印象は受けますが、前走程度には走れるのでは。
シュバルツクーゲル【B】
54.9-40.2-26.0-12.2
2頭併せ馬なり併入。
直線最後は突き抜けそうになりながらも、最後は僚馬に迫られるというちぐはぐな内容となってしまいました。
1週前は美浦芝で3頭併せ。最後まで軽めの内容ではあったものの、やや掛かり気味の内容。
最後手綱を緩められると加速はするものの、僚馬を最後に捕えられずの内容でした。
全体的に雰囲気はあまり良く感じず。
アーバンシック【A-B】
6F81.8-66.7-52.0-37.4-1F11.3
3頭併せ中1頭併入、1頭2馬身先着。
突き抜けそうなところからややもっさりとして2歳1勝クラスと併入という内容でした。
集中力に欠ける走りをしているためか、見た目が地味。
ただ、1週前は美浦Wで3頭併せ、4馬身程後ろを追走して、直線一口でも1馬身後方を追走。直線だけで前の2頭を交わす走りを見せての内容でした。
前走とセントライト記念と比較すると、デキは今回の方が時計も上回っている印象を受けます。
ある程度デキがいい中で本番を迎えられそうです。
メリオーレム【B】
6F83.2-66.2-50.4-37.0-1F11.5
2頭併せ馬なり併入。
ゴール後に促された感じの内容でした。
アドマイヤテラとの併せ馬。
神戸新聞杯で5着の馬ですが、上昇気配を示して欲しかったところ。
1週前は栗東CWで6F84.2-3F37.8-1F11.3の好時計をマークも、手応え的には内を走る僚馬の方が良かった。
全体的にも地味な動きでどこまで走れるか。
エコロヴァルツ【B】
52.5-38.3-24.9-12.5
単走馬なり。
全体52.5秒で走っている為、最後はやや減速気味での内容も馬なりでのものでしたのでそこまで気にせずに済むレベルです。
1週前の内容も悪くはなく、前走のセントライト記念並みには走れる状況にはある様子です。
良くも悪くも前走程度と判断していいでしょう。
ヘデントール【B】
5F68.5-53.2-38.5-1F11.7
3頭併せ中馬なり併入。
内を走る僚馬はクビ差程遅れていたかもしれませんが、カメラの角度的には併入にも見受けられます。
馬場が綺麗な時間帯のため、馬なりでの時計ではあるものの、そこまで評価はできません。
2歳の馬と合わせている為、もう少し伸びきってもよさそうにも感じるもどかしい感じ。動き自体はかなりよかっただけに、見た目の根拠が乏しい印象を受けます。
ただ、1週前は美浦Wでジオグリフと2頭併せ。余裕のある走りから、最後はジオグリフを煽りながらの先着で、状態面は問題ないと思いました。ただ、それでもケチが付く内容で、アタマの位置が高いのが気掛かりです。
全体的には悪くはないだけに、いずれも見た目の根拠が乏しいところが気になりました。
アドマイヤテラ【B】
6F83.5-66.6-51.0-37.2-1F11.5
2頭併せ外強め併入。
メリオーレムとの併せ馬で、こちらもあまり良く見せずといったところまで。
相手なりに走れる1頭で、前走から間隔もあいていますので疲労は感じないものの、重賞勝ちする印象は受けないところでしょうか。
もう少し身軽さを感じる内容ならば上のクラスでも面白そうです。
アレグロブリランテ【A-B】
6F83.2-67.2-52.4-37.5-1F11.6
単走馬なり。
3頭併せのような形でコーナー部分を回ってきましたが、表記は単走扱い。
1週前は2歳馬に競り負けるようなところも見せていましたが、内容的には悪くはないと評価しています。脚捌きもスムーズで、メリハリのある動きを見せています。加速ラップを刻めているのもプラスに捉えています。
デキ自体は前走程度、もしくは今回の方が上ではないかと判断しています。
菊花賞の最終追い切りまとめ
各馬の考察が終わりましたので、全体のまとめを行っていきたいと思います。
今回の追い切りで上昇気配を示していたのは、【A】評価のウエストナウ。【A-B】評価のハヤテノフクノスケ・アーバンシック・アレグロブリランテの3頭でした。
それでも、今回の好勝負気配は、ダノンデサイルかと思います。前走程度に走れるのであれば、ここは勝ち負けに持ち込める状況にあると見ています。あとは距離適性でしょうか。
【B】評価の中では、ピースワンデュック・コスモキュランダの2頭も前向きに評価したい2頭でした。
それではまとめです。
1頭目:ダノンデサイル
1週前、そして当週追いを見ても、やはり1つ抜けた存在に見受けられる。終わってみれば着差5、6馬身付いていたということは十分に考えられるのではないかと思います。
あとは距離適性の問題。本当は血統考察記事も書いていたのですが、時間的に間に合わず。あまり悪くはないけれど、良くも思っていないところ。
ただ、疲労はないだけに、ここは好勝負以上の活躍に期待したいところ。
2頭目はアノ馬
ウエストナウでした。
能力開花で大番狂わせある。前走は久々だっただけに、前走使われての上積みに期待。
3頭目:アーバンシック
前走はルメールマジック炸裂。今回のこのメンバーならば上位争い可能。
1週前の雰囲気は上々で、ここは勝ち負けに期待。
4頭目:コスモキュランダ
皐月賞2着の実績。前走のセントライト記念でも、2着を死守。
終わってみれば、ルメール・デムーロで決まっていたという可能性は十分にあり得る。
菊花賞の予想
今回の菊花賞は、皐月賞馬のジャスティンミラノが不在。右前浅屈腱炎が判明したところですが、そもそも菊花賞への登録はなし。そんな中で、ダノンデサイル以外は混沌としたメンバーが集まりました。
追い切り優秀だったダノンデサイルを1頭目に置いて、相手探しの菊花賞という印象。
そんな中で、やはり【A】評価のウエストナウに期待したいところではあるものの、リニューアル後の京都開催を見ると、前走4着以下からの巻き返した馬は不在。もちろん、分母はまだまだ足りないものの、前走である程度の地力の高さはみせておかないと難しいと評価します。
となると、追い切りで上位評価の他の馬を指名したいところ。
今回は、コスモキュランダを選択。世代の中でも安定した結果を示しているだけに、ここは好勝負に持ち込めると判断。仕上がりも良好ですし、勝ち負けに絡めたら。
今回は、ダノンデサイルとコスモキュランダの2頭の馬連とワイドで勝負です。