2021年3月21日(日曜)に行われる第70回フジテレビ賞スプリングステークスの追い切り考察です。
3歳OP 1,800メートル(芝・右)
各馬の追い切り考察
評価は【S/A/A-B/B/B-C/C/D】の7段階評価です。
評価について、詳しくはこちらをご覧ください。
ランドオブリバティ【B】
5F70.0-54.5-40.4-1F13.1
3頭併せ内馬なり併入。
脚色は中を走る僚馬の方が良かったです。
幼さを見せていたのが気になるところ。
中を走る僚馬に馬体をぶつけにいくようにじゃれてしまっていました。
馬場が綺麗な時間帯ですので、時計は悪くはありません。
逸走がありましたので、その点では、僚馬の方を向いて走っていたのは怖いです。
前を向いていない点なども含めて精神的な成長がなければ大きなところは難しいかもしれません。
状態的には引き続き良好。
悪くはないと思います。
ワールドリバイバル【B】
55.3-39.9-25.6-12.3
単走強め。
馬なりと強めの間くらいの負荷の具合でしたが、強め寄りでしたので強め表記としています。
実質的には2頭併せのような形になりました。
2頭分隣に走る馬がいましたので、その馬と併入という形でした。
淡々と走っていますが、集中力を感じる好内容だったと思います。
1週前はCWで6F84.2秒で、末を伸ばして12.1秒でした。
コメントで、「1週前にしっかりとやったので馬なり(自分は強めと認識しましたが)で」というのがありました。
ただ、1週前にしっかりとやったというものでもないので、コメントと実際の追い切りとがやや乖離がある印象で気持ちが悪いです。
前走時の映像がありませんが、デキは平行線と考えていいのではないでしょうか。
デキが悪くなったという印象は受けませんが、上昇したとは言い切れません。
ヴィゴーレ【B】
6F80.8-65.2-51.1-38.2-1F12.4
2頭併せ内末一杯半馬身先着。
先に抜け出す形になりましたが、最後の部分で僚馬に詰め寄られました。
ただ、全体時計から考えても、最後はややバテてしまうのも仕方がない印象を受けます。
走り自体は活気があり、伸びている時の走りも悪くはなかったです。
若干、力が抜けるタイミングというか、力が上へと抜けるところがありました。
その点、ややロスのある走りをしている印象を受けます。
走りが軽いというと伝わるかもしれません。
状態的には悪くはないと判断します。
活気もありますし、前進気勢も感じます。
前走時は、3頭併せを行っていて、単純に比較は難しいですが、時計は同じような出方をしていました。
走りとしては、やはり、時々力が抜けるような走りをしていたので、その点では、デキは同程度のところにあると思います。
デキ自体は平行線。
ヴェイルネビュラ【B】
5F67.2-51.0-37.3-1F13.0
3頭併せ内馬なりクビ差遅れ。
馬なりで駆け抜けていたので、この着差はあまり気にしなくていいのかもしれません。
遅れてもいいというような内容でした。
大部分が僚馬に隠れてしまい、詳細な脚捌きなどは観ることができませんでした。
ただ、純粋に簡単に後れを許したのはマイナス評価していいのではないかと思います。
雰囲気は悪くはありませんが、覇気がない印象を受けてしまいます。
前走の映像がありませんので、時計判断ですが、中間含めてデキはさほど変化があるようには思いません。
なんとしても皐月賞への権利獲得をというよりも、どこまでできるのかという力試しでの出走という印象です。
レインフロムヘヴン【B】
5F71.0-54.7-39.7-1F13.0
3頭併せ外馬なり併入。
内を走る馬にやや遅れたかもしれませんが、カメラの角度的に分かりづらい部分がありました。
特に悪くは感じませんでした。
ただ、良かった部分を挙げろと言われても、特に思い浮かばない。
前走時の追い切りと比較しても、特に変わり映えしない時計です。
集中力という意味では、今回の方が上の印象は受けます。
全体的な走りのフォームや伸びの部分では、特に変わりはない印象を受けます。
概ね、前走程度には動ける見込みです。
アサマノイタズラ【B】
53.7-39.2-25.5-12.6
2頭併せ末馬なりクビ差遅れ。
やや追われましたが、概ね馬なり程度ということでそう記しています。
僚馬が強めに追われたという点がありあますが、簡単に遅れたのはマイナス評価。
加速ラップを刻めているので、時計的にはいつも通りでしょう。
脚捌きなどは特に悪くなく、前走のデキで出走できる見込みです。
ただ、この馬は1月5日に出走した未勝利戦のときの時計の刻み方が優秀。
前走の水仙賞4着時は若干作りが甘いかなと思う時計を刻んでいますので、その時と同じレベルであるという認識です。
ニシノオイカゼ【A-B】
53.3-39.0-25.5-12.7
2頭併せ末強めアタマ差遅れ。
道中、遅れたり追いついたり、そして最後は遅れたりと、ややチグハグな内容でした。
1週前に全体51.7秒の時計をマーク。
馬場差などを考慮しなければなりませんが、坂路自己ベストを出しています。
実質的には最終リハはそちらの方という感じ。
前走時は加速ラップを刻めなかったものの、今回はしっかりと2週続けて加速ラップを刻めた点は前向きに評価したい。
時計判断だけとはなるものの、状態面では上向いていると判断していいはず。
オンザライン【B】
53.9-39.4-25.7-12.9
3頭併せ強め1頭半馬身遅れ、1頭クビ差遅れ。
2頭の後ろを追走して、残り1ハロンのところで外に持ち出してという内容でした。
一旦は並びかけるも、最後は伸びを欠いた形。
恐らくは狙った形での追い切りではなく、遅れてしまったという内容だったように思います。
強めに追われたので活気自体は感じますが、もう少し前進気勢を見せて欲しかったです。
前走時も最終リハは減速ラップを刻んでいました。
デキとしては前走程度までと評価しておきます。
あとは、芝の重賞でどこまで通用するか。
ロードトゥフェイム【A-B】
51.8-37.7-24.9-12.3
2頭併せ強め1馬身先着。
活気があって、最後まで伸びてくれました。
全体51.8秒で、末も12.3秒の加速ラップを刻んでいるので、状態面での心配はいらないでしょう。
クラシックへ向けて権利獲得を目指して仕上げてきたという印象を強く感じます。
悪い部分は特になく、このメンバーの中でも面白いレースをしてくれそうです。
楽しみな1頭でしょう。
ボーデン【B】
5F68.4-53.7-39.2-1F11.8
3頭併せ内強め1頭併入、1頭半馬身先着。
コースの内々を走っていたので、時計は参考まで。
外を走る馬とは2馬身、中を走る馬とは1馬身後方を追走して直線へ。
追われてから伸びるまで若干時間を要したものの、加速してからの脚の回転などは問題なかったです。
十分に負荷を掛けられていました。
ゴール後にすぐさま中を走る僚馬に半馬身差を付けていましたし、時計を見ても分かる通り、問題なく仕上がっていると思います。
前走以上ということになると疑問が残りますが、前走以下にデキが落ちたはとは思いません。
上々の中で、デキはキープしています。
イルーシヴパンサー【B-C】
5F66.6-51.7-37.4-1F13.2
2頭併せ内強め半馬身遅れ。
強めと表記していますが、反応しているかは疑問。
淡々と走って、何事もなく遅れたのは、これはどう評価するべきか。
前走時の追い切りでは、併入としています。
その時は一旦前に出たものの、最後は並ばれるというチグハグな追い切りを見せていました。
今回は僚馬に追いつくことなく終わってしまった点を見ると、デキは下降線と考える方が良さそうです。
ビゾンテノブファロ【B】
5F70.6-54.2-39.8-1F12.7
単走末強め。
最後に反応するかどうかを確認した程度で、末強めというよりもゴール前強めという感じ。
時計は微妙なところですが、馬場が荒れている時間帯だったので、決して悪いというわけではありません。
概ね、前走程度には動ける見込みです。
ヴィクティファルス【A-B】
53.8-38.4-24.7-12.3
単走強め。
やや頭が下がり切れていない印象は受けますが、概ね許容範囲とします。
今週の馬場を考慮すると、若干ですが、時計が物足りなく感じます。
前走時と比較すると、全時計は前走の方が良かったですが、末の時計は今回の方が良かったです。
ただ、単純に比較してみると、今回の方が集中力もあり、真っ直ぐに綺麗に走ることができていました。
時計の根拠は弱いですが、雰囲気は今回の方が素直に上ですので、デキは上昇としておきます。
セルジュ【C】
5F65.7-50.9-37.8-1F12.8
2頭併せ内強め1馬身遅れ。
ゴール後も追われていましたが、2馬身程遅れてしまいました。
時計は決して悪いということではないですが、見た目があまりに地味。
前走以下の出来ではないでしょうか。
まとめ
今回の追い切りで上昇気配を示したのは、【A-B】評価のニシノオイカゼ・ロードトゥフェイム・ヴィクティファルスの3頭でした。
【B】評価のなかでは、ボーデンも引き続き状態面では問題なさそうです。
その他も含めて考察を行いました。まとめは以下をご覧ください。
1頭目に推奨するのは、 ≪F≫ です。
迫力十分で活気もあり、大物感漂わせる内容でした。
2頭目に推奨するのはヴィクティファルスです。
時計の根拠が乏しいところを加味すると2頭目推奨となってしまいます。
内容的には1頭目推奨でもと思いましたが、2頭目くらいが妥当。
3頭目に推奨するのはボーデンです。
内容は悪くはなかったです。
ただ、1頭目と2頭目推奨の馬と比較すると、3頭目辺りが妥当かなという印象を受けました。
以上、スプリングステークスの追い切り考察でした。