10月16日に行われる府中牝馬ステークスの最終追い切りの各馬の考察と見解についてまとめました。
最後にお薦めの馬を記載していますので、ご興味ありましたらご覧ください。馬券の参考になると幸いです。
エリ女の前哨戦ですから、注目度の高いメンバーが揃いました。詳しくは以下をご覧ください。
それでは各馬の追い切りを寸評と共にお伝えいたします。
府中牝馬S各馬の追い切り考察
評価は【S/A/A-B/B/B-C/C/D】の7段階評価です。
評価について、詳しくはこちらをご覧ください。
アカイイト【B】
52.4-37.5-24.9-12.9
単走一杯。
しっかりと追われての内容でした。
最後はやや息が上がったように走っています。
馬場が荒れている時間帯だったので、それも相まっての減速ラップとなったのだと判断しています。
映像が始まってからふらふらする場面がありましたので、やや頼りない印象。
もう少しきっちりと走ってくれると良かったと思います。
デキ落ちとは感じませんでしたが、昇級戦の一戦だけにもう少し根拠が欲しかったです。かなり展開面でのサポートが欲しい。
アブレイズ【B】
54.2-39.6-25.4-12.0
単走強め。
単走扱いになっていますが、すぐ斜め前に違う馬が走っているので、併せ調教のような形になっています。
舌を出して走っていて、真っ直ぐに走れていない点も含めて集中力はなさそう。
本気モードになっていない印象はありますので、上昇気配とするには難しい印象です。
ただ、時計自体は決して悪くはないので、休み明けの影響はさほどない気もします。
アンドラステ【A】
6F85.7-68.3-52.4-38.1-1F11.5
単走強め。
しっかりと追われて、時計も出ています。
伸び伸びと走っていて、十分に楽しみな存在と考えていいでしょう。
しっかりと前脚を動かして、後脚の蹴りの強さも良かったです。
関屋記念の時の追い切りは4ハロン追いでした。
しかも、手綱を引くほど掛かっており、その点では、今回は意欲的な内容だったと思います。
しっかりとガス抜きもできたと思いますので、あとは輸送をクリアできるかどうかでしょう。
状態面では楽しみだと感じます。
サトノダムゼル【C】
5F71.0-54.7-39.5-1F12.6
単走馬なり。
しっかりと手綱を抑えての内容でした。
前に進んでいくというよりも、ふわふわと上へと飛んでいるような走りが気になります。
前向きさというよりも、どこか遊び感覚の走りをしているように見えました。
久々であまりやる気になっていないのでは。
サンクテュエール【C】
6F86.6-70.2-54.7-39.9-1F12.7
2頭併せ内馬なり1馬身遅れ。
淡々と消化しているような内容で、もう少し負荷を掛けて良かったのではないかと思ってしまいます。
遅れるのはこの馬の特徴でもありますが、前走時はしっかりと負荷を掛けてレースへ向かっている点を考えると、負荷を掛けづらい状態なのかと思ってしまいます。
久々が影響している印象で、走りに覇気が戻ってきた時が買い時かと思います。
シゲルピンクダイヤ【B】
54.4-38.9-24.5-11.8
単走強め。
追われてから反応しているのかは微妙な動きでしたが、末の時計は11.8秒と上々の時計でした。
3歳時の迫力が影を潜めて久しいですが、やはり前向きさがもう少し欲しいです。
状態面では前走程度ではないかと考えます。きっかけ1つだとは思いますが、ダイワメジャー産駒の早熟の血が濃いならばこれからの上昇は難しいか。
シャドウディーヴァ【A-B】
52.1-37.9-24.4-12.3
2頭併せ強め併入。
併入表記としていますが、アタマ差ほど遅れてしまった形。最後はやや劣勢でのゴール近くでした。
いつも覇気がないような走りをして、それでも好走するときは好走するというイメージ。追い切り考察泣かせの馬の印象です。
それを考えると、いつも通りと言えばいつも通り。
前走時は3頭併せの内容で、1馬身半遅れで終えていました。
その時と比較するとデキは上向いた印象ですが、上がり切れずという評価。
ただ、1年前の府中牝馬S2着時と比較すると、今回の方が上の印象も。
前年に好走した舞台だけに、侮れない存在だとは思いますが、追い切り的にはもう1つ上がってきてほしかったです。
スマートリアン【C】
6F88.5-70.9-55.4-41.1-1F12.7
単走馬なり。
踏み込みが甘い印象で、途中途中でふわふわとした走りをしています。
全体的に馬体が寂しい印象で、特にトモの辺りの張りが足りない気がします。
前走時は坂路でしっかりと追われての内容でした。
頭が高いのは変わらずですが、まだしっかりと動けていました。
前走は4着も、勝ち馬とは0.1秒差と惜しいレースでした。
そこからの前進は望み薄いか。
セラピア【C】
52.3-38.0-24.3-12.2
2頭併せ末一杯クビ差遅れ。
最後はしっかりと鞭が入って併せられましたが、ズルズルと後退加減。
走りはしっかりとしていましたが、やはり久々が影響している印象でどこまで。
体もやや重たそうで、全体的に久々の影響が色濃いと判断します。
デゼル【B】
4F53.8-39.5-1F12.5
単走馬なり。
伸びのある走りをしていて、大きなスライドで走れています。
VM以来の実戦も、直前調教を見る限りではあまり影響はなさそう。外厩でしっかりと乗り込まれてきたと判断します。
1週前からしっかりと動けていて、CWで3頭併せで6F81.1-1F12.2と時計を刻みました。
最先着をしていますので、時計の根拠と雰囲気と上出来でした。
前走時の評価を【A-B】として、阪神牝馬Sよりも上向いたと判断しましたが、結果は8着。
ただ、G1仕上げの時と今回の追い切りを比較すると、五分の仕上がりと判断します。
ディープインパクト産駒なので4歳夏で成長したとは思いませんが、もしかすると超晩成型だとすると面白そう。
休み明けにしてはしっかりと動けていたので、久々でも楽しみな1頭です。
ドナアトラエンテ【B】
5F67.8-52.5-37.6-1F11.8
2頭併せ内強め併入。
脚色はやや上回ったかなという感じですが、併入と考えていいでしょう。
コースの内々を進みましたので、時計は参考程度まで。
脚捌きなどの問題はなく、最後まで併せられたのは前向きな評価。
相手はアカイトリノムスメ、秋華賞出走馬です。
秋華賞の追い切り考察は以下にURLを置いておきますが、どちらも悪くない動きを披露しています。高レベルでの追い切りだったのではないかと思います。
どちらかと言えば気持ち負けするタイプだと思いますので、デキは変わらず高いところで作られていると思います。
アカイトリノムスメがやや前に出そうになったところで、食い下がってきたので、気持ちも乗っているのでは。
フィリアプーラ【B-C】
5F70.6-54.5-39.2-1F12.1
2頭併せ内馬なり半馬身遅れ。
時計はある程度は出ていますが、最後100Mを切ったところで失速したような形で僚馬に半馬身差つけられた点が気になります。
前走時の追い切り映像はありませんが、2走前の内容と比較すると、時計は同じところでしたが、自ら前に進んでいく走りをしていました。
好走した時も遅れたりしているので2走前の方が良かったとは言えない馬。
しかし、迫力という点では近走の映像と比較しても足りない印象です。
前走から上向いたとは感じず。ややデキは落ちたのでは。
マジックキャッスル【B-C】
52.6-38.0-24.4-12.2
3頭併せ強めクビ差先着。
最後に負荷を掛けてきました。この馬については、週半ばにこういうツイートをしていました。
マジックキャッスルは坂路追いばかり。どうやら蹄に問題を抱えているという情報も。国枝厩舎の仕上げは南Wを使うので、負荷を嫌って坂路ばかりを使っている時点で勝負度合いは低いのかなぁという印象です。南Wだと、どうしてもスピードが出てしまいますから嫌っているのでしょう。
— リッキー🏇🏇追い切り考察 (@bakuanaxyz) October 12, 2021
ただ、動きを見る限りでは特段悪いとは感じません。しっかりとした脚捌きをしています。
加速してからの伸びがもう1つ足りない印象です。外を走る僚馬は馬なりでのクビ差ですので、その点ではやや地味に映ります。クビ差と言わずに、半馬身、1馬身程前に出てくれると評価しやすかったです。
だからと言って、全てがダメという印象も受けませんので7割8割での出走とみていいでしょう。
今回のマジックキャッスルは全くダメだと判断していたのですが、最終リハを見る限りでは、そこまで悪い状態という印象は受けませんでした。
マルターズディオサ【B-C】
5F68.2-53.3-38.4-1F12.1
単走強め。
しっかりとした走りをしていますが、どこか覇気がない印象を受けます。
スピード感もありますが、思ったよりも時計が伸びていないという感想を抱きます。
近走の成績が奮いませんが、きっかけ1つの馬だと思っています。
展開ハマればという側面はあると思いますが、もう1つ上を目指せる馬だと思います。
その点では、近走と比較しても見劣りする内容だけに、今回は素直にデキ落ち評価とさせていただきます。
ミスニューヨーク【B-C】
54.7-40.2-25.8-12.4
単走馬なり。
やや促されていましたが、馬なりの範疇でした。
時計の根拠が乏しい印象は受けますが、いつもこの時計の範囲で出走してくるので、いつも通りと言えばいつも通り。
ただ、残り1ハロンは活気よく駆け上がってきますが、今回はやや必死さが出ていました。
馬なりでの調整でしたので、余力があるところを見せてほしかったです。
悪くはないとは思いますが、前走以上ということはないでしょう。厳しめに判断して、デキ落ちとします。
リアアメリア【A-B】
6F82.6-66.6-52.4-39.2-1F12.5
単走末一杯。
ゴール後に1ハロン程度追われていましたので、上記の時計以上に走っています。
追われるとしっかりと反応していました。
ただ、しっかりと加速したというよりも、ジリジリと伸びたという印象です。
前走時は、CWで4ハロン追い。
強めの内容でしたが、末の時計は上々でした。
その時と比較すると、追い切りの内容は変化させてきました。
それでもデキはやや上回った程度では。
近走の成績からの脱却を図るためにしっかりとやったのだと思いますが、馬があまり乗り気ではないのでは。
レッドベルディエス【B】
6F87.6-40.6-54.4-39.3-1F12.3
2頭併せ内馬なり併入。
しっかりと走っていましたが、最後は僚馬の方が脚色が良かったです。
手前を替えてすぐに半馬身程前に出ましたが、そこから僚馬に追いつかれる形で、ややちぐはぐな印象を抱きます。
近走の成績から、分かりやすく上向いたと感じる走りを見せてほしかったのですが、ディープインパクト産駒で5歳秋となりましたので、上向くのを期待するのは酷かもしれません。
府中牝馬Sの追い切りまとめと推奨馬
各馬の追い切り考察が終わりましたので、全体のまとめを行っていきます。
今回の追い切りを見て上昇気配だと感じたのは、【A】評価のアンドラステと、【A-B】評価のシャドウディーヴァ・リアアメリアの計3頭でした。
ただ、今回上向いたと感じたメンバーも、横の比較では厳しい印象も。
しっかりと上昇したアンドラステですが、あとちょっと上向いてほしかったです。さすがに求めすぎかもしれませんが。
それでは、今回の府中牝馬Sの追い切り推奨馬です。
ランキングへのご協力をお願いいたします。
久々のレースですが、追い切りを見る限りでは楽しみな存在です。
休み明けで前走程度のレベルで走れるのであれば、この秋の活躍に期待が持てる。
前走は大敗という形ですが、前進は十分に可能です。
デキ落ちでなければ1頭目推奨としましたが、今回はやはり中間の気配が悪いのが気が掛かりです。
坂路多用パターンで走れるのであれば、今後も楽しみですが…。どうも前向きには見れない1頭です。
しかし、このメンバーならば2頭目推奨が妥当。
最終リハはしっかりと走れているので、さすがに凡走までは考えられない。勝ちきるのは難しいかもですが、2着3着ならば。
前走の負けは展開面の影響が大きく、追い切り的には引き続き悪くはない内容でした。
状態面では好調さをキープできていると判断していますので、ここは楽しみに考えていいのではないでしょうか。
今回は上昇気配。
重賞でも通用している馬ですし、2走前は中京記念を勝った馬。展開一つだとは思いますが、今回は仕上がりの良さで好走に期待したい。
ただ、2走前に川田騎手が乗ってあっさりと重賞勝利。
岩田望来騎手だと…その辺も気になります。前向きに見れる騎手ではないので、能力を引き出せずに終わる可能性も。
以上が府中牝馬Sの追い切り推奨馬です。今回はここまで、馬券の参考になれば幸いです。