2021年3月14日(日曜)に行われる第55回報知杯フィリーズレビューの追い切り考察を行った記事です。
3歳OP コース:1,400メートル(芝・右)
フィリーズRの最終追い切り考察
評価は【S/A/A-B/B/B-C/C/D】の7段階評価です。
評価について、詳しくはこちらをご覧ください。
アンブレラデート【B】
3月10日(水)栗東 坂路(良)
【54.2-38.9-24.7-12.0】
単走強め。
脚捌きは軽快ですが、首が少し立っている状況。
やや集中力を欠いたような走りをしていますが、概ね、状態は悪くはなさそうです。
角居厩舎解散に伴う転厩初戦となりますが、追い切りの内容はこれまでのものを踏襲している形。
そこまで大きな変化はないです。
時計判断ではありますが、前走以下ということはなさそうです。
大きく上昇したとまでは言い切れませんが、前走程度の状態で出走できる見込みです。
ヴァーチャリティ【B】
3月10日(水)栗東 CW(良)
【6F84.9-68.3-53.0-38.9-1F12.4】
単走。
映像がスタートしたのが、直線入ったところから。
映像スタート直後に、鞍上の方が左後ろ(左後脚)を気にする素振りを見せていたのが気になります。
ヴァーチャリティ自体は悪くはなく、問題もなさそう。
馬場がやや荒れている時間帯での追い切りでしたので、この時計でも上々になっていると思います。
前走時の追い切り映像が配信されていませんので、映像を観ての比較ができません。
ただ、中間を含めて時計判断では、そこまで差があるようにも思いません。
今回の方がやや物足りないかなという印象ではありますが、そこまで差はないでしょう。
上昇気配ということはないと見ています。
エイシンヒテン【B】
3月10日(水)栗東 CW(良)
【6F86.0-69.8-53.7-39.0-1F12.7】
単走馬なり。
86.0秒と全体時計が遅いですが、終始馬なりの時計。
この時計でもと思う部分はあります。
淡々と駆け抜けていますが、エイシンヒテン自身は、前進気勢を見せていました。
前走時は同じくCWで6F81.6秒と、今回よりかは負荷を掛けての出走でした。
今回、あまりに負荷を掛けずに出走となりますので、その点では前走とは違います。
綺麗なフォームで駆け抜けていますので、デキが悪いということはないでしょう。
ただ、中間を含めて、前走から上昇したという根拠が足りないので、デキは前走程度までとしておきます。
オパールムーン【C】
3月10日(水)栗東 CW(良)
【6F85.8-69.4-53.7-39.4-1F12.0】
2頭併せ内強め半馬身遅れ。
時計は決して悪くはありませんが、最後の脚色は僚馬の方が良かったです。
時計を計測するところによっては末11秒台の時計もありますが、私が参考にしているところは12.0秒でした。
調教師からの指示で、末は11秒台を出すようにということらしいです。
その点、私の参考元では11秒台は出ていないということになります。
動き自体は活気がありますが、4歳2勝馬相手に遅れを取ったのは地味。
巻き返しを図る1戦ではありますが、状態が整ったとは言い切れないものとなりました。
クープドクール【B】
3月10日(水)栗東 坂路(良)
【54.0-39.0-25.3-12.5】
単走末強め。
前進気勢は感じるものの、バランスが悪い印象を受けました。
1週前の時計がやや不可解な時計。
坂路で【52.1-39.0-26.3-13.3】という時計ですが、2ハロン目が12.7秒以外は全て13秒台。しかも減速ラップ。
最終リハは加速ラップを刻めていますが、チグハグ感が拭い去れない走りをしていました。
1週前はしっかりと全体時計は出せた点を考慮すると、デキは前走程度まで。
デキが上昇したとは言い切れないものとなりました。
ゴールドチャリス【B】
3月10日(水)栗東 CW(良)
【4F51.7-37.7-1F12.7】
単走強め。
頭が下がりきらずに不格好となりました。
前走時の映像がありましたが、まだ首を使えていました。
ただ、全体51.7秒は時計を出していますので、悪い追い切りだったという印象はありません。
時計は殆ど前走と同じですし、同じような内容を消化してきたと言えます。
状態的には変わり映えしないとろこ。
前走と同程度に走れる見込みです。
シゲルピンクルビー【B】
3月10日(水)栗東 坂路(良)
【53.2-39.0-24.7-12.1】
単走強め。
前進気勢で活気がある走りを披露してくれました。
ただ、急に浮ついた走りになったり、重心が低くなったりと、チグハグな追い切りとなってしまいました。
11月15日の新馬戦の時と大体同じような追い切りを消化。
前走時は、途中でふわふわしてしまったり、左右にブレてしまったりと、忙しい追い切りでした。
特に変わり映えしない追い切りという印象です。
時計の根拠は今回の方が上ですが、走り自体にもう少し落ち着きが出てきてほしい。
スティクス【B】
3月10日(水)栗東 坂路(良)
【54.1-39.4-25.5-12.6】
単走強め。
馬場が荒れている時間帯のため、時計は許容範囲。
顔を背ける場面がありました。
また、真っ直ぐに走れていません。
脚捌きにやや力強さを感じず。
追われてから活気が出てきたものの、もう少し首の上げ下げに安定感がほしい。
バランスが悪いということになるかと思いますが、やや物足りない動き。
ただ、これでも時計は自己ベスト。
元々あまり坂路に入るタイプではないとは言え、今回は1週前から坂路を使っています。
パターンを変更してきたという点では前向きな評価ですが、内容があまりに微妙なので、デキは前走以上ということはないでしょう。
一変の可能性もありそうな追い切りパターン変更ですが、今回は前走のデキまでとします。
テリーヌ【A-B】
3月10日(水)栗東 坂路(良)
【51.4-37.0-24.1-12.4】
単走一杯。
しっかりと負荷を掛けて最終リハを終えました。
体の右側に鞭が入っていますが、緩やかに進行方向に対して右側へと流れていく追い切りとなりました。
前進気勢十分で、フットワークも軽かったです。
今回の時計が坂路自己ベスト。
しかも2秒近く時計を縮めています。
時計の根拠は十分にありますが、真っ直ぐ走れなかった点はマイナス評価。
ただ、坂路で猛時計を刻めるまでに成長したという点を考慮して、やや上向きと評価しておきます。
フリード【B】
3月10日(水)栗東 坂路(良)
【52.2-37.6-24.1-12.2】
単走強め。
馬場が荒れている時間帯でしたが、全体52.2秒なら上々です。
最後はややばててしまったのか、減速ラップとなってしまいましたが、スピード感は十分。
1週前は全体52.0秒で、しっかりと加速ラップを刻めました。
中間から意欲的な追い切りを消化していました。
久々のレースとなりますが、しっかりと作り上げられたものと思います。
ただ、52秒台をマークできる馬ですので、それでも前走程度までと思います。
ブルーバード【B】
3月10日(水)美浦 坂路(良)
【51.7-37.8-24.4-12.2】
単走強め。
久々のレースとなりますが、この中間は主に坂路を使っての仕上げとなりました。
2歳の時とは仕上げ方が違いますが、もしかするとこのパターンは体重超過で、調整に入っているのかもしれません。
輸送競馬前にしっかりと追われていましたが、この点も気になります。
若干、体の可動域が狭い印象は受けました。
もう少し柔軟性がほしいところ。
ただ、概ね前走程度には仕上がっているでしょう。
ポールネイロン【B】
3月10日(水)栗東 坂路(良)
【52.3-38.2-25.0-12.8】
2頭併せ強め4馬身先着。
僚馬が不甲斐ない動きをしていたので、残り100Mからは突き放すのみとなりました。
時計的には前走程度の仕上がりまでで、中間の気配なども前走とあまり大差なく。
1週前に51.0秒で坂路を駆けていますが、末13.1秒と大きく失速している時計です。
前走時と変わりないところで仕上がっているでしょう。
ミニーアイル【B】
3月10日(水)栗東 坂路(良)
【52.9-38.8-26.0-13.4】
単走強め。
馬場が荒れている時間帯でしたので、時計が掛かっているのは理解できます。
ただ、最後はやや疲労が蓄積しているのか、苦しそうな走りをしていました。
残り100Mで手前を替えましたが、これが意図して替えたのか、馬がきつくなり勝手に替えたのか、少々分かりづらいものとなりました。
その手前を替えるのが下手で、一瞬ですがロスタイムがありました。
僕的には、8月末の小倉未勝利までの坂路の時計の刻み方が好きです。
それ以降、減速ラップで全体時計を縮める走りをしていますが、前走は勝ちきりました。
前走以上ということはないかと思いますが、デキキープまで。
ヨカヨカ【A-B】
3月10日(水)栗東 坂路(良)
【51.6-37.2-24.4-12.1】
単走強め。
雰囲気はいつも走りまで。
ただ、時計は2ハロンから12秒台を刻むなど、これまでの坂路の持ち時計から0.9秒も縮めてきました。
一生懸命に追われたわけではなく、ややしっかりとやった程度で、この時計の縮め方は成長分だと思います。
やや甘い判断かもしれませんが、時計の根拠が十分ですので、今回は上昇気配としておきます。
ラヴケリー【B】
3月10日(水)栗東 坂路(良)
【54.6-38.8-24.9-12.5】
単走強め。
集中力があり、真っ直ぐに綺麗に駆け上がっていました。
前走時は加速ラップを刻んでいて、それは2走前も同じでした。
今回は0.1秒ですが、減速ラップとなってしまいました。
誤差の範囲だと思いますので、いつも通りと判断していいかと思います。
気になる点はその点くらいで、落ち着きもありますし、デキは変わりないところにあると思います。
ラストリージョ【B】
3月10日(水)美浦 南W(良)
【5F65.1-50.7-37.0-1F13.0】
単走強め。
コース5分のところを走っているので、時計は参考程度まで。
前走時と比較して、やや時計の根拠が乏しいものとなりました。
前走時は直線でヨレていましたが、今回は真っ直ぐに走れています。
その点では、中身が今回の方が良かったです。
十分に走れていますので、デキは前走程度には走れる見込みです。
ララクリスティーヌ【A】
3月10日(水)栗東 CW(良)
【6F83.9-67.8-52.8-38.6-1F12.3】
単走馬なり。
馬なりでの内容でしたが、活気があり、前進気勢を見せての内容でした。
前走時の方が時計がいいのですが、前走時は強めに追われて、コースもさらに内を通過していました。
その点、今回は馬なりで遜色ない時計を出せている点を考えると、短期間に一気に才能が開花してきた印象も受けます。
走りの雰囲気も上々で、集中力があると分かります。
上昇気配と感じる1頭です。
除外・回避
水曜日の段階で考察を行ったけれど、除外や回避した馬をご紹介しておきます。
ベッラノーヴァ【B】
3月10日(水)美浦 南P(良)
【5F68.9-52.2-37.8-1F12.1】
※アネモネS
単走馬なり。
最後の100Mほどは手が動いていましたが、強めというほどではなく、反応を確かめた程度まで。
ポリトラックの内側を走っていましたが、時計は微妙な範囲でした。
1週前の映像がありましたが、2頭併せで同じくポリトラックを走り軽快に僚馬に先着。
実質的には1週前が最終リハで、今回は調整程度までという形だったと思います。
前走時は最終リハでも併せ調教を施してきましたので、その点では最終の負荷は弱いです。
また、前走時は掛かりそうになりながらもなんとか耐えたという感じでしたが、今回は落ち着いていたのが印象的でした。
その点、微妙とまでは言わないまでも、この落ち着きがプラスに働くのか、マイナスに働くのかは分かりません。
今回の追い切りの雰囲気を見て、次走に繋げていきたい1頭です。
デキは前走程度まで。
追い切りまとめ
今回の追い切りで上昇気配を示したのは、【A】評価のララクリスティーヌと、【A-B】評価のヨカヨカ・テリーヌの2頭でした。
逆に有力馬のオパールムーンやヨカヨカが、やや心配な内容でした。
もちろん、追い切りの内容がそのままレース本番で通用するわけでもありません。
デキ8分の馬が、並みの馬を地力だけで撃破することもあります。
この時期は、急成長を見せる馬もいます。
逆に、早熟馬の成長がパタリと止まり、これまで先行していた成長に追いつかれ、並みの馬になることもあります。
その点では、やはり見極めたいのが急成長の馬。
今回の追い切りでオススメしたいのは、≪F追≫[最強]競馬ブログランキングへです。
デビューが11月と、やや遅いデビューでした。
今回は体重増が必要になりますが、馬体的には完成してきた印象を受けました。
走りのフォームがますます洗礼された印象を受けましたし、楽しみが広がる内容でした。
今回は、この馬を1番目にお薦めします。
2頭目にお薦めするのは、ヨカヨカとします。
今回上昇気配を示しました。
早熟系の雰囲気も漂いますが、追い切り的には十分に地力を出せる状況です。
3頭目にお薦めするのは、ラヴケリーとします。
減速ラップを刻んだのはやや気になりますが、走りの雰囲気は上々でした。
今回、追い切りがパッとしないメンバーが多い中で印象強く残りました。
4頭目にお薦めするのは、テリーヌとします。
気配は十分。
真っ直ぐに走れなかった点が気になりますが、時計の根拠を中心に考えるとここは楽しみでしょう。
今回は4頭をお薦めして終わりたいと思います。
フィリーズレビューの追い切り考察でした。