10月17日阪神で行われる秋華賞の出走予定馬情報や予想に役立ちそうな情報をまとめた記事となります。
注目は桜花賞馬のソダシ。
白毛馬として初のG1レース優勝を果たしました。しかもレコード決着。
今回は牝馬二冠に挑むレース。通算G1レース3勝目を狙います。
ライバル最有力視されていたサトノレイナスは、NF天栄でのトレーニング消化中に右トモを骨折。これにより年内休養を余儀なくされる形となり、ソダシのライバルが不在ということになりました。
その他、オークス馬のユーバーレーベンやローズSの覇者アンドヴァラナウトや好メンバーが揃った紫苑Sの覇者で桜花賞3着のファインルージュやオークス2着馬のアカイトリノムスメなど、牝馬三冠の最後の一冠を目指して好メンバーが揃いました。
秋華賞(2021)出走登録馬
優先出走権
馬名 | 負担重量 | 想定 |
---|---|---|
アンドヴァラナウト | 55 | 福永 |
エイシンヒテン | 55 | 松若 |
アールドヴィーヴル | 55 | 松山 |
ファインルージュ | 55 | ルメール |
スルーセブンシーズ | 55 | 大野 |
ミスフィガロ | 55 | 藤岡康 |
獲得賞金順
馬名 | 負担重量 | 想定 |
---|---|---|
ソダシ | 55 | 吉田隼 |
ユーバーレーベン | 55 | Mデム |
アカイトリノムスメ | 55 | 戸崎 |
クールキャット | 55 | 和田 |
ホウオウイクセル | 55 | 丸田 |
アナザーリリック | 55 | 津村 |
スライリー | 55 | 石川 |
抽選(3/4)
馬名 | 負担重量 | 想定 |
---|---|---|
エンスージアズム | 55 | 岩田望 |
サルファーコスモス | 55 | 川田 |
ステラリア | 55 | 武豊 |
タガノパッション | 55 | 岩田康 |
除外対象
馬名 | 負担重量 | 想定 |
---|---|---|
エイシンチラー | 55 | ○○ |
サトノアイ | 55 | 坂井瑠 |
ジェラルディーナ | 55 | 鮫島克 |
テーオーラフィット | 55 | 池添 |
マリアエレーナ | 55 | 浜中 |
推定オッズ
人気 | 馬名 | 推定 |
---|---|---|
1 | ソダシ | 2.0 |
2 | アンドヴァラナウト | 6.5 |
3 | ユーバーレーベン | 9.9 |
4 | アカイトリノムスメ | 11.0 |
5 | ファインルージュ | 12.9 |
6 | アナザーリリック | 22.8 |
7 | ミスフィガロ | 28.3 |
8 | アールドヴィーヴル | 42.7 |
9 | スルーセブンシーズ | 58.6 |
10 | クールキャット | 68.5 |
11 | サルファーコスモス | 76.2 |
12 | エイシンヒテン | 89.4 |
13 | ホウオウイクセル | 107.0 |
14 | ステラリア | 147.4 |
15 | スライリー | 190.2 |
16 | タガノパッション | 226.9 |
17 | エンスージアズム | 256.2 |
ちょっと色々と見積もったところ、上記のようなオッズとなりました。
ただ、netkeibaさんの秋華賞の予想オッズを見ると、ファインルージュまでが10倍を切るオッズとなっていますので、上位人気馬と下位人気馬とで差が開きそう。
10月6日に作成していますので、今後、もしかすると上記の数字に落ち着いてくるのかもしれません。極端に上位人気勢と下位人気勢が離れることはないと思うのですが…。
有力馬考察
ソダシ≪牝3/白 須貝尚介厩舎≫
【前走】札幌記念 1着
【父】クロフネ
【母父】キングカメハメハ
前走の札幌記念では、早め先頭から押し切っての優勝。ラヴズオンリーユーやブラストワンピースなど古豪ひしめき合う中、しっかりと結果を残すことができました。
オークスでは人気を裏切り8着。外から並びかけられると掛かってしまい、そこで余力を使ってしまった形になり、最後は伸びきれずというレース展開となってしまいました。
鍵を握るのは、やはり外から並びかけられた時の操縦性。我慢が効かないところが、今後のレースに影響してきそう。オークスでは最初のコーナー部分から掛かってしまい、道中もソダシ包囲網というくらいに外から外から牽制されていました。
また、それ以上に距離不安が的中した形で、2400Mが長すぎたと考えるべきかもしれません。
今回は2000Mでのレース。札幌記念でも走った距離で実績は十分。あのメンバーに勝てたのですから3歳牝馬では1頭抜けた存在と考えていいでしょう。
例年通り京都開催ならば後方メンバーの活躍が多いですが、今年は阪神開催ですから先行してからの実績もあります。
不安材料があるとすればその阪神開催。阪神2000Mは内回りコースを使うため、3コーナーから徐々に下り坂になっていて最後の1ハロンのところで急坂が待ち受けています。
1600Mの阪神JFや桜花賞とは違い起伏傾斜がやや違います。最後の急坂のところは一緒ですが、下り坂の角度や距離が違いますので、そこで脚を使ってしまうと最後は苦しくなる可能性も。
アンドヴァラナウト≪牝3/黒鹿 池添学厩舎≫
【前走】ローズS 1着
【父】キングカメハメハ
【母父】ディープインパクト
トライアル競走のローズSの覇者で、デビューから6戦いずれも連対と堅実な走りをしています。デビューから手綱を握る福永騎手の好騎乗もあり、重賞初挑戦で勝利を納めることができました。
ソツのない走りと言えばそこまでですが、持っている能力を上回るほどの前進気勢を見せていました。しかし、息を入れるところはここだよと教えていたかのように、人馬一体となった好騎乗だったと思います。
時計だけを見るとスローの流れとなったローズSですが、レース自体を見ると縦長の展開。前日の雨の影響が少なからずあり、時計以上にタフなレースになったと考えるべき。
ただ、評価しづらいレースでもあり、終わってみれば逃げたエイシンヒテンが2着で、3番手追走していたストゥーティが4着に残るなど、先行勢有利の流れだったことも間違いありません。
阪神2000Mが舞台の秋華賞ですから、瞬発力だけでここまできたアンドヴァラナウトが活躍できるかは未知数。持っている能力は高いものの、阪神2000Mはタフな流れにもなりやすく、瞬発力と持久力が求められる舞台。それだけに、スローのヨーイドンで駆けてきたメンバーには厳しい流れになることも想定しなければなりません。
ユーバーレーベン≪牝3/青鹿 手塚貴久厩舎≫
【前走】オークス 1着
【父】ゴールドシップ
【母父】ロージズインメイ
オークスを優勝したように、父ゴルシの血を引く長距離でこそ結果を残す馬。前走から距離短縮が前向きな評価となるかは難しい問題となりそうです。
桜花賞TRチューリップ賞を疝痛で回避。そして、この中間は屈腱周囲炎を発症し、ここまで順調なローテーションを組めていません。
軽い腫れで引いたということですが、ここはどこかの叩きの可能性が高いと踏んでいます。
というのも、中間の動きが不自然なほど軽い調整でここまで来ています。仕上がりも8割のデキで出走できるか否かになるのではないかと感じています。
そこにプラスして長距離適正の高い馬の距離短縮は、どうも前向きには観ることができません。人気を吸ってくれるならありがたいという評価です。
ただ、最終リハでしっかりと時計を刻んで来たら再考の余地はあるようにも思います。それでもピークを秋華賞に持ってきたというよりも、エリ女かJCか、どちらかへの叩きの可能性は否めないでしょう。
アカイトリノムスメ≪牝3/黒鹿 国枝栄厩舎≫
【前走】オークス 2着
【父】ディープインパクト
【母父】キングカメハメハ
クイーンCの勝ち馬で、オークス2着の実績馬。桜花賞でも4着と大舞台でも大崩れしていないのが魅力的な1頭です。
ただし、連対実績を残しているのがいずれも東京コースと、直線長く広いコース向きなのは確か。今回は内回りの阪神コースだけに、そこが懸念材料と考えるべきです。
この時期の2歳馬のウィズグレイスに併入という内容で、しかも新馬戦で5着と奮わなかった。追い切りの内容から考えると、G1前のOP馬が胸を貸したということになるのかもしれませんが、逆に煽られているようでは厳しいのではという考察もしています。(ウィズグレイスは東京向きで中山コースが不向きだったというお話もあるようです。)
国枝厩舎なので、東京コースに合うようにしているのか、それとも東京コースに合うようになってしまうのかは分かりませんが、厩舎の特徴でもあるのでその辺は難しいところですが、この馬も東京コースでこその馬なのかもしれません。
ファインルージュ≪牝3/鹿 岩戸孝樹厩舎≫
【前走】紫苑S 1着
【父】キズナ
【母父】ボストンハーバー
今年はハイレベルだったのではないかと言われている紫苑Sの勝ち馬。
その紫苑Sでは、上位勢が内枠スタートから内を回す中で、1頭外を回しての勝利だけに価値ある勝利だと思っています。
昨年もキズナ産駒のマルターズディオサが紫苑Sを制しており、キズナ産駒=前哨戦に強い馬(トライアルだけの馬)という様相を呈しています。
キズナ産駒には頑張ってほしいものの、ここまでことごとくG1で跳ね返されており、そろそろ大きな舞台での勝ち鞍が欲しいところ。その点、ファインルージュの活躍に期待したい1戦でもありますね。
福永騎手がアンドヴァラナウトを選んだ。今の勢いではルメール騎手へ乗り替わっても、鞍上強化とは言い切れないもの懸念材料です。
簡単な予想考察と1週前の時点での予想
阪神コースで行われるだけあって、小回り阪神2000Mの特質性を見出さなければなりません。
阪神と京都の違いは、やはり一番はゴール前の急坂の存在です。同じ2000Mですが、京都コースの場合は瞬発力が求められる舞台ですが、阪神2000Mは内回りコース。当然一瞬のキレが求められ、尚且つ、なだらかな下り坂が続いたあとに急坂があることで、スピードが上がった状態をキープできる持続力。そして、最後に坂を登るだけの持久力も求められます。さらに、器用さも求められる舞台ですので、京都開催以上に求められる能力が多岐にわたります。
そういった中で、現時点で注目しているのは、アールドヴィーヴルです。
この馬、春先の頃と比較して桜花賞とオークスで体重が減少して苦戦。それでもG1で掲示板を確保する堅実タイプである程度の結果は残した。
前走のローズSでは1人気に支持されるも3着までと成長力に陰りがありそうな気配も感じます。
しかし、前走はスローのヨーイドンとなったレース。この馬は長く良い脚を使える分、しっかりとレース展開が向いたわけではないものの3着に入ったのは地力が高い証拠。
阪神内回りは上でも書いたように、なだらかな下り坂が続くだけに仕掛けが速くなりやすい特徴もあります。その点では、この馬の長く良い脚を使えることがプラスになりそう。
もちろん、体重が減少しているようであれば厳しいレースになりそう。当日の馬体重発表までは手が出しづらいのも事実ですが、これまでのレースを見ていると、ソダシの逆転までは厳しそうな部分も感じますが、2着3着に食い込むことは十分に考えられる1頭で、相手探しとなれば筆頭候補となるでしょう。